苦手なりの受験英語(アルク版)

勉強法。苦手な人へ・指導者へ(14)

・「平均から学年トップ」にさせた実績は誇れるか?

テーマ
「平均から学年トップへ」にさせた実績がなんぼのものか?

苦手な人へ

(マウスバード)は英語の成績がクラス平均ぐらいの高1女子を1年間で学年トップにしたことがある。

↑こう聞いた場合「【いつも赤点を取るような】英語が苦手なあなた」は、これを「凄い!」と思うだろうか?

たぶんそうは思わないはずである。私自身も「別に大したことじゃない」と思っている。
そんなことより、半年で「頑張っても23点しか取れない生徒を40点に引き上げた実績」のほうが難易度が高く困難で、私の誇りである。

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指導者へ

(マウスバード)は英語の成績がクラス平均ぐらいの高1女子を1年間で学年トップにしたことがある。

↑こう聞いた場合「【いつも成績上位だった】英語が好きなあなた」は「凄い!」と思うだろうか?

たぶん、多くの人はそう思うと思う。
しかし、私に言わせれば、「大したことはない」と思う。
それより「頑張っても23点しか取れない生徒を40点に引き上げた実績」のほうがはるかに大変で、そっちの方が指導者としての実績としては価値があると思っている。

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マウスバードの一言

最近はまっている・ネットゲーム「剣と魔法のログレス」をやっていたときのことである。

 仲間内のチャットで「英語なら教えるぞ〜」と打ち込んだ。その流れで、英語学習の話になった。そのとき何かのタイミングで、私は「クラス平均の生徒を1年で学年トップにしたことがあるよ」と書き込んだ。すると中3の参加者がこれに対して「凄い!」と書き込んでくれた。私はそれにとても驚いた。それは「私自身は凄くないと思っている」からである。

 この中3の参加者にさらに色々聞いてみた。彼はよく聞いてみると、かなりの優等生だった。ただし英語だけ他の教科に比べると苦手だという。「いつも英語は何点ぐらい取るの?」と聞いたところ、「80点」という返事をもらった。「どこが苦手なんじゃ〜〜?!」と私が吠えると、中3の参加者は「他の科目はもっと成績が良い(100点近い)」という返事であった。納得いった。

 本来、こういう英語の成績優秀者には英語を教えたくない(それは私が英語嫌いしか教えたくないからである)。しかし、彼に「質問いいですか?」と書かれちゃあ、私は答えないわけにはいかない。「訳せない〜〜」という英文の質問を2問もらったので、ぱっぱと返事を返した。解説をし納得してもらった。

 このとき思ったのだ。⇒「ネットで随分色んな話を書いてきたけれども、そういや今までに【私がクラス平均ぐらいの生徒を学年トップにした話】って、どこにも書いてないなあ」と。なぜ【これ】を書かなかったのか、を考えた。

 考えた結論はこうである⇒「私自身はこれを大したことではないと思っているから」

 当時を思い出してみた。あの高1女子生徒は大変素直でしっかり学習していた。生徒は当時とても大変だったと思う。とても頑張っていた。

ただ...

 「普段平均取れるような科目」は、【めちゃくちゃ嫌がって学習するわけではない】ので『(比較的)しっかり学習しやすい』。
しかし
 「普段平均からはるかに程遠い成績しか取れない科目」は、【めちゃくちゃ嫌がって学習する】ので『ものすごく学習しにくい』のだ。

どちらが成績が上がりやすいだろうか?
前者に決まっている。
だから「平均から学年トップへ」は私はあまり誇る気がしないのだ。

無論「トップ」という実績自体はもの凄く価値が高かろう。それより上がいないのだから。獲得した本人は誇るべきだと思う。当時私はこの生徒に「ガリ勉の〇〇さんより上〜〜 先生のおかげ〜〜〜^^♪」と山ほど言われた。嬉しい言葉であったが、私自身はそうは思っていなかった。私は手助けしただけで、この結果は本人の努力の賜物である。だからこれを誇るべきは「学年トップを取った本人」だけだと思う。

⇒【だから】
・『本人の実績として』は素晴らしいが
・『私の実績として』は大したことではない
と思う。

したがって「私自身はこれを誇る気が薄い」のだ。

(あ、聞かれる前に書いておこう。「この生徒に何をさせたのか?⇒ 普段のリーダーの解説に『加えて』⇒【文法】を(問題をしっかり解かせるなどして)完璧に叩き込んだだけ。以上。)

金曜日は文法放送。この続きは来週の月曜日です。

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