苦手なりの受験英語(アルク版)

なんで余計な教材・参考書をやるの?(9)

 まずいつもの前提を書きます。
 今回のターゲットは「英語が苦手な人」です。偏差値が40台かそれ以下の人と考えて下さい。少なくともいつも平均以下の点数しか取れないような人がターゲットです。また「高校生・浪人生」をターゲットとします。ここは「苦手なりの受験英語」ですから。浪人生も含めますが、基本的には「予備校生」を想定しています。宅浪生は想定していません。

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 今回は「なんで余計な教材・参考書をやるの?」の最終回です。初めてこの話題を読む人は(1)から読んで下さいね。ここは(9)ですから!

 ここまで書いてきたことをまとめます。
高校生英語が苦手な人】の場合
授業や定期試験や宿題についていくことが先決のはず。定期試験に対応している教材・参考書なんかこの世に存在しない。

浪人生英語が苦手な人】の場合
・予備校のテキストのほうが市販の参考書よりも優れている。
予備校の授業の予習ができない人は、自分1人で市販の参考書や教材をやれるわけがない

【全体的に言える事】
短期間であっという間に英語の成績が上がるような魔法のような本はこの世に存在しない
もしあったらみんなそれをやっている。誰だってできるだけ短期間で英語の成績を上げたいのだから

 ということです。

 そりゃ、単語帳なり、熟語帳なり、文法解説書は買う必要が出てきます。そういうのは「余計な教材・参考書」とは言いません。そうではなく、
 高校生なら「授業や定期試験に全く反映しない教材」
 浪人生なら「授業内容と重複するような教材」
といったものが不要である
、という話です。

 つまりは、高校生だろうが、浪人生だろうが、「授業の予習をちゃんとすること」ことが【最も短期間で英語の成績を上げる】ことになるのです。余計な参考書・教材なんか不要です。

 ここをお読みになっている「英語が苦手な高校生」で、「私はちゃんと授業の予習を完璧にしている! でも苦手(偏差値40台かそれ以下)だ!」と言える人が1人でもいらっしゃるでしょうか? いらしたらぜひご一報下さい。それをしていないからあなたは英語がいつまでたっても苦手(偏差値40台かそれ以下)なのです。

 ただし、そう言っても「授業の予習が1人ではどうしても困難だ」という人もいる思います。英語が苦手な人はなかなか1人では予習できないものです。そういう人のために「」は存在していると思います。特に高校生で英語が苦手な人は「授業の予習をしてくれるような塾」を見つけて予習を手伝ってもらうことをお勧めします。どうでしょうか?

 浪人生? 浪人生は1人でやらなきゃだめだと思います。「予備校行ってて塾にも行く」というのはどうでしょうか? 自力で頑張るべきです。
 もっとも、自力でどうしても予備校の予習ができない浪人生が私の生徒になったケースもありました。ここの浦田さんはそういう方でした。相当英語ができなかった方ですが、私と予備校の授業の予習をし最終的には同志社に入られました。もう1人浪人で予備校に通われながら私の授業にも受けて下さった方(木村さん)もいらっしゃいます。この方は英語は苦手ではなかった人ですが、私とは予備校でもの足りない部分を補填するような学習をしていました。最終結果は国立大です。ご参考に)

今週の金曜日はいつもの文法放送。来週の月曜日は雑談です。新しいシリーズは再来週の月曜日から始めます。

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