苦手なりの受験英語(アルク版)

受験 英語嫌い 克服の極意(8)

今回は、できるだけ英文を読まないように英語の学習をする方法について考えます。
念のため何度も言いますが、「英文を全く見ないなんてことは、どう考えてもできない」です。英語の試験ですから。

ですが英語そのものが嫌いなのですから、「できるだけアルファベットを脳で認識しない」ように学習するべきなのではないかと思います。

その方法とは「相対的に英語の量を少なくしながら学習する」という方法です。
2つあります。

1つ目は、実は英語嫌いの人は「あまりやりたがらない方法」かもしれません。

簡単に言いましょう。それは

 必ず「日本語の訳例を自力で作る作業をする」ということです。

ここでたぶん、全ての英語嫌いさんは「嫌だああ〜〜〜〜」と言うと思います。私だって、中学高校生のときだったら「絶対に訳例なんか自力で作らない」自信があります。だって自力だったらほとんど必ず意味を取り違えるからです。しかもめんどくさい。誰がやるものか!

 でもちょっと待ってください。
英語嫌いのあなたにお尋ねします。↓の(1)と(2)だったら、「どっちの英文をまだ読む気になりますか?」

(1)You have plenty of time. You needn't hurry.

(2)彼は賢いかもしれない、しかし正直ではない
   He may be clever, but he is not honest.

  日本語がある(2)のほうがまだ読む気になりませんか?

そうなんです。「日本語の訳例」がきっちりある英文だとまだ読む気になれるのです。ここで言いたいのは、

 英語嫌いな英語学習者には「日本語による訳例が不可欠である」ということです。

英語嫌いな人は↓こんなの見せられたら、普通はまずは目を背けますよ。

It is well known that stress affects workers' health. When workers are not well, they lend to miss many days of work every year. The organizations they work for are, in turn, not as productive as they should be. However, levels of stress in different occupations, and the ways that workers relieve such stress, have not been studied in depth. The organizational Psychology Association (OPA) , therefore, conducted a survey on the affects of stress on workers in four occupations and on the methods they use to relieve workplace stress.

しかし、「日本語で中和されていただどうでしょうか?」

It is well known that stress affects workers' health.
(ストレスが労働者の健康に影響を及ぼすことはよく知られている。)
When workers are not well, they lend to miss many days of work every year.
(労働者の健康状態があまりかんばしくないと、毎年何日もふいにすることになる。)
The organizations they work for are, in turn, not as productive as they should be.
(次には、彼らの勤めている会社がそうあるべきほどは生産力が上らなくなる)
However, levels of stress in different occupations, and the ways that workers relieve such stress, have not been studied in depth.
(しかしながら、職業別のストレスの程度や労働者がそういったストレスを解消する方法については、これまで深くは研究されていなかった)
The organizational Psychology Association (OPA) , therefore, conducted a survey on the affects of stress on workers in four occupations and on the methods they use to relieve workplace stress.
(そこで、職業心理学協会(OPA)は、4種の異なる職業でストレスが労働者に及ぼす影響と、職場でのストレスを解消するのに彼らが取っている方法について調査を行った)

まあ、「日本語が書いてあったって、普通の英語嫌いは英語なんて読みません」が少なくとも「日本語あるほうが、まだ読む気になる」はずです。つまり

「英語嫌いな人の英語学習には【日本語】が中和剤として働く」

ということです。

「日本語の量を増やしながら」英語を考えると相対的に英語を考える量が減ります。だからこの方が【まだ】英語嫌いには勉強しやすいのです。

(だから、英語のみの英語の授業なんて、愚の骨頂です)

これに関する話題はまだ続きます。続きは月曜日です。
(すみません。月曜日は、臨時で私の投稿記事が「英語教育」という雑誌に掲載された話を載せました) シリーズの続きは木曜日の予定です。
明日はいつもの文法放送です。

(↓目次はこちら)
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