苦手なりの受験英語(アルク版)

学校の成績の上げ方実践例(13)

 今回はシリーズ13回目です。今回でこのシリーズは最終回にします。中2で英語の点数10点しか取れなかった私の姪が、高2の現在では98点を取り、学年4位の点数を取得自主的にシャーロック・ホームズの原書(英語版)読もうとするまでになった話をしています。私が姪を教えるようになってあらの記録は既にtwitterで順次つぶやいてきました。先に過去3年分のツイートをご覧になりたい方はここをご覧ください。そこには既に姪関係のつぶやきのみをまとめてあります。

今回のテーマ
参考書(その2)

 いつもならここで姪関係のツイートを紹介するところだが、残念ながら今回は紹介できない。紹介できるツイートが1つもないからである。これは何を意味するか? これだけできなかった姪の学習でも「参考書の重要度」はそんなに高いものではなかったという意味である。

 とはいえ、実は1冊だけ参考書を買った。それは「英語 (10日間完成 中1・2の総復習)」という本である。半分「問題集」といった体裁の本であった。

 この本の内容はどういうものか? 楽しげな英語の歌の話でも載っているか? そんなものは皆無である。載っているのは「文法」の話のみである。be動詞、一般動詞の説明から始まる。前回で書いたが、私は文法に重きを置いている。だから文法がより身に付きそうな本を探し、姪に買い与えたのである。

 この参考書で私が「良いところ」と思った場所は2つ。(1)解答が別冊になっていること。(2)書き込んで記入させる問題が多いこと、である。解答がすぐ横にあれば見てしまう。だから別冊になっているほうが良いと考えている。また英語ができない人は英語を書く練習が圧倒的に足りない。「選択肢から選べばいい」みたいな問題集だと、アとかイとか書いてしまう。それでは成績は上がり難いと私は考えている。

 私がいくら文法に重きを置いているといっても、すぐにこの問題集を姪にやらせなかった。姪にこの問題集をやってもらったのは基本的に教科書の予習が終わっているときのみであった。学校の教科書の予習が終わっていない、まして定期試験間際になんか、この本は絶対にやらせなかった。学校のリーダーや宿題対策が先だった。そっちが優先である。そっちができて初めて余計な参考書の学習ができるのである。予習や宿題が終わっていて余計な心配がない時期にのみこの問題集を少しずつやったのである。

 この教材は10日間完成と書かれている。姪は10日間で終わったのか? とんでもない。1回やり終えるのに1年かかった。もちろん、教科書優先だったからそれだけ時間がかかった所為もある。しかしそうではない所為もある。例えば、大体見開き2ページの確認問題ページには制限時間40分と書いてあるが、姪の場合そこは4時間かかっても終わらなかった。それはしょうがないと言える。1単語を辞書で調べるだけで、3分ぐらいかかるのだから。私は「制限時間40分なんだから早く解け!」など1回も言わなかった。代わりに言ったせりふは時間はいくらかけてもかまわない。読み方や意味が分からない単語は全て明らかにせよ。辞書、教科書、何を見ても良い。ただし模範解答は絶対に見るな!」であった。

 姪の場合、ディスレクシア(識字障害)の問題もあった。スペルが「見ながらでも」正しく書き写せないのである。直すには「書かせる」しかないと考えた。だからできるだけ「書かせる」問題集を選んだのである。

 こうやってみっちり自分なりに答えを書いて、その後に私と一緒に答え合わせをした。1問1問丁寧に。こうすることで文法を学習できたと思う。

 この問題集は、書かせるだけではなく、ポイントもそれなりに上手くまとまっているように思えた。姪には後々までこの本は重宝した。私がいろいろな場面で、文法を教えなければならないときに、姪に「これは『中1・2の総復習』の○○ページの○行目」を見ろ! そこで学習した内容だ!」と説明するのに大いに役立った。姪はこの本を中心にして英文法を覚えていったのだ。

 1年かけて1回終わらせたが、実は同じ問題集をもう1回買いなおして、もう1回解きなおさせた。つまり同じことをもう1回やってもらった書いてもらった)のである。英語が苦手な人は1度やったぐらいではそうは簡単に覚えない。全く記入していない同じ問題集をもう1回やってもらったが、案の定、間違いだらけである。だがこうすることで、文法は初めて覚えられるのだ。(ちなみに私は浪人時代に予備校の文法のテキストを7回解きなおししている) 姪の場合は2回「しか」やらせなかった。本当はもっとやったほうがいいに決まっているが、残念ながら3回以上をやる時間がなかった。高校入試の日のほうが先に来てしまったのである。それでも(2回でも)姪はそれなりに文法知識を覚えたようである。

 最後に2つツイートを載せて、今回のシリーズを終了させる。

2013年3月11日(月) 16:13
姪に電話した。どうやら本当に公立高校に合格した模様。ヨカターヨ・゚・(ノД`)・゚・!

2014年5月28日(水) 18:40
高2姪英語教室:中間テスト リーダー98点 文法92点。 リーダーは future のスペルがあっていれば満点。

 なお、この夏休み姪は予定通り「シャーロック・ホームズの原書」を読んでいた

 I, my, me も分からなかった姪、bag をドッグと読み、day をボーイと読んでいた姪は3年間でここまでになった。ここまでできなかった人間これ以上早くここまでできるようになった例があったら、私にぜひ教えてもらいたい

 では今回のシリーズは終了。金曜日はいつもの文法放送。来週の月曜日は雑談。新しいシリーズは再来週の月曜日からです。

(↓目次はこちら)
目次ページへ

-苦手なりの受験英語(アルク版)
-