さて、前回のラストは↓こうでした。
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【事実】
・今現在英語が好きで得意で英語がペラペラ喋っている日本人の多くは、文法に詳しくない。(つまり文法に詳しくなくてもペラペラ喋れている)
・日本にいるアメリカ人やイギリス人(特にALT(学校にいるネイティブの英語の先生))が、中学高校で教わる英文法に「こんなの知らない!」と舌を巻く。ネイティブこそ「日本人は文法を教えすぎて会話の練習をしないから、日本人の多くが英会話が苦手だ」と主張する。
私はこれらを肯定します。↑その通り!。 ↑これらは事実以外の何物でもないと思います。
ですが、だからといって
・日本人は文法はやたら詳しい。日本人の多くが英会話が苦手な原因はそこにある。
・喋りたいなら文法よりも会話の練習をすべきだ
...という結論にはならない...と思います。
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↑というところで終わりました。なぜ私がそう考えるか、という疑問を1つずつ解明しようと思います。
まず、順番を逆にして、先に
・日本にいるアメリカ人やイギリス人(特にALT(学校にいるネイティブの英語の先生))が、中学高校で教わる英文法に「こんなの知らない!」と舌を巻く。ネイティブが「日本人は文法を教えすぎて会話の練習が少ないように思える。だから日本人の多くが英会話が苦手だ」と主張する。
↑
こっちについて考えます。
★ 英米人が英文法に詳しくないのは当たり前である。
皆様はおそらく日本人だと思います。ではここを読んでる皆様に聞きますが、あなたは日本語文法に詳しい自信がありますか?
・日本語の品詞を全て言えますか?
・イ形容詞って知ってますか?
・ナ形容詞って知ってますか?
・音便って何だか知ってますか?
あなたは即答できましたか? できる人もいるとは思いますが、これらを即答できる日本人はあまりいないと思います。
つまり
⇒「日本語ネイティブは、日本語文法に詳しくなくて当たり前である」
ということです。
同じことが、英語の場合も言えるのです。
つまり
⇒「英語ネイティブは、英文法に詳しくなくて当たり前である」
ということです。
だから
日本にいるアメリカ人やイギリス人(特にALT(学校にいるネイティブの英語の先生))が、中学高校で教わる英文法に「こんなの知らない!」と言う
↑これは当たり前!
普通の英米人が英語の発音がいいのが当たり前のように
普通の英米人が英文法に詳しくないのは当たり前!
なのです。
ネイティブが「日本人は文法を教えすぎて会話の練習が少ないように思える』
⇒そりゃそうですよ。
英語が母国語ではないんだから、ネイティブより英文法を多く学ぶのは当たり前!
ところで日本人側にも「文法を嫌がる人が大勢いる」のです。彼、彼女らが
↓こう言うわけです。
「ほらほら、このようにネイティブ様も『日本人は文法を学びすぎる』と言っている。だから文法なんか少なくていいはず」
↑このように思う人は「指導者側」にも「生徒側」にもいるのです。
ですが、英語ネイティブが『日本人は英文法を学びすぎる』と言っているのは、単純に自分たちが母国語文法に疎いだけです。
したがって
「だから文法なんか少なくていいはず」
↑こんな結論はおかしいのです。ネイティブは母国語を無意識に使いこなしているのだから。
普通の日本人の場合はむしろ逆だと思うのです。日本人が英語を喋ろうとする場合、少なくとも最初のうちは「文法を知ればその分だけ楽に話せるようになる」...というのが私の意見です。ただ「なぜそう思うのかについて」を説明するのはもっと後にしましょう。理由は複雑で分かりにくいので、後でゆっくり書きます。
次回は
・今現在英語が好きで得意で英語がペラペラ喋っている日本人の多くは、文法に詳しくない。(つまり文法に詳しくなくてもペラペラ喋れている)
↑これについて書きます。↑これは私には(も)事実と思います。しかし「だからといって文法に詳しくなくていい」という話には簡単にならないと思います。それについては次回に書きます。
今週の金曜はいつもの文法放送。次回は来週の月曜日です。