では、[仮定法]のネット上講義に行きましょう。
まず、仮定法を一言で言えば
「現実的にありえないことを仮定する場合、時制が1つ下がる」
これだけです。
仮定法が楽勝な私からすれば簡単なんですが、仮定法が苦手な人はなぜかこの反応ができないみたいですね…
今日は、「仮定法過去」のお勉強をしましょう。準備はいいですか?
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「仮定法過去」
<公式(1)>
If A [過去形V]〜, B would [原形V] ….
could
might
should
もしAが〜ならば、Bは…だろう。
<形は過去でも意味は現在>
※ [過去形V]のところが[be動詞]の場合、仮に主語が I や she, he などでも、原則「were」になる。
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<例文>
If I had a lot of money, I would buy the personal computer.
A [過去形V]〜 , B would [原形V] … .
(もしたくさんお金を持っていたら、そのパソコンを買うんだけどな)
注意! 結構後半(この場合、I would buy the personal computer)の助動詞(この場合 would)が大事です。
後半に would のような助動詞の過去形があると、「あ! この文章は仮定法なんだ」ということが確定します。
ここで2つのことを頭に思い浮かべます。
・「実際にはありえないことを仮定しているんだ!」
・「時制が1つ下がるんだ」
この2つです。
ここまで良いですか?
ではあらためて↓前半を見てください。
If I had a lot of money,
「had」と過去形になっています。しかし仮定法の文章ですから、時制が1つ下がっているのです。
形は「過去形」ですが、意味は「現在」です。
つまり、
If I had a lot of money,の意味は
×もしたくさん(あのとき)お金を持っていたら
○もしたくさん(今)お金を持っていたら
となります。(過去形のクセに)
ここまでよろしいでしょうか?
で確認になりますが、「このとき、この人(I)はお金をたくさん持っていない」のです。
なぜなら「仮定法は実際にはありえないことを仮定する場合」に使うからです。
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では次の問題をやってください。
次の( ) に適切なのは 選択肢 a, b のどちらかです。正しいほうを選びなさい。
(1) If you( )right at that point, you will arrive at the station.
a, turn b.turned
(2) If you ( )right at that point, you would arrive at the station.
a, turn b.turned
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違いは1箇所だけです。後半の助動詞が (1)はwill で (2)はwould ですね。
(1)の will は「仮定法では使わない」でしたね。だから(1)は仮定法の文章ではない。
したがって(1)の正解は a, turn。
(あの地点でもし右に曲がればその駅に着くだろう)
★仮定法ではないので「あの地点で右に曲がれる(可能なことを想定している)」ということを理解してください。
(2)のwouldは「仮定法では使う」のでしたね。だから(2)は仮定法の文章。
したがって(2)の正解は b, turned。
(あの地点でもし右に曲がれればその駅に着くのに)
★仮定法なので「あの地点で右に曲がれない(不可能なことを仮定している)」ということを理解してください。
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という具合に使い分けるのです。よろしいでしょうか?
次回は仮定法過去完了についてお話します。
明日はいつもの文法放送、この続きは月曜日です。