苦手なりの受験英語(アルク版)

苦手な人に薦める参考書(3)

※更新が1日遅れました。申し訳ありません。

苦手な人に薦める「文法解説書」

そもそも「文法解説書」とは何か?…とよく聞かれることがある。

ややこしい文法を「筆者がわかりやすかろうと思った形」で解説している参考書。解説がメインで、確認問題程度の問題が少々付いているものもある。文法を単元ごとに「分かりやすい口調」などで、説明している本

である。
なお「名前にだまされてはいけない」。「英文法解説」というロングセラー本があるが、これは文法解説書ではなく「文法書(文法の辞書)」である。あくまで中身を見て判断すること。

文法解説書は「文法の基本事項を分かりやすく」がテーマである。したがっていわゆる「重箱の隅を突っつくような例外細目」については触れていない
例外細目は「文法解説書に求める」のではなく「文法書(文法の辞書)」に求めるべきであると思う。

基準

基本は「自分が苦手なもの」がきちん説明されていて、読んで分かるか? である。
間違っても「有名か有名でないか」という基準ではない
何度も言うが、有名な参考書は「得意な人の評価が高い場合」有名になる。
であるなら、有名なものは苦手な人向きではない場合が多い。
とにかく世間や他人の評価など無関係。
基準は「世間」ではなく「自分」にあることを忘れてはならない。

以下にとりあえず書いてみるが、「私」の基準でしか選んでいない。
私は相当英語が苦手であったので、「苦手向きのものを」という意識はしている
ただ苦手にも色々ある。苦手であっても下記のものが合わないことも十分ありえるだろう。
だが、得意な人が選んだものよりはまだ、苦手な人に合う確率は高いだろう。


高校これでわかる英文法—基礎からのシグマベスト
文英堂編集部著(文英堂)
ISBN-10: 4578010856
ISBN-13: 978-4578010852
1575円

説明も分かりやすく、文法事項の網羅率もとても良い。
気になる点が2つ。その1つは単元の説明ページが分かれてしまっていること。例えば関係詞(1)の説明ページと関係詞(2)の説明ページの間に、「他の単元の説明ページ」が入っている。2つめは、接続詞の説明で「等位接続詞」をなぜか「対等接続詞」と呼んでいること。逆に気になるのはこの2点ぐらいである。



大学入試 英文法講義の実況中継(上) <画像は上のみ>
山口俊治著(語学春秋社)
上巻データ
ISBN-10: 4875685270
ISBN-13: 978-4875685272
1050円
下巻データ
ISBN-10: 4875685289
ISBN-13: 978-4875685289
1050円

講義口調で分かりやすく書かれている。あらゆる単元を網羅している。
注意点:単元によっては、「基本事項の説明が省かれて、応用のみが説明されている」場合がある。


安河内の 英語をはじめからていねいに(上)<画像は上のみ>

安河内哲也著(ナガセ)
上巻データ
ISBN-10: 4890852123
ISBN-13: 978-4890852123
1260円
下巻データ
ISBN-10: 4890852131
ISBN-13: 978-4890852130
1260円

基礎の基礎から書かれて、全ての単元を網羅している。
注意点:「関係詞」の説明が(私の基準からすると)不十分。表をつけるなどして、関係詞にはもっと念入りな説明があって欲しかった。関係詞は苦手な人が理解に苦しみ間違えやすく、苦手な人には大変な大事な部分であるから。
あと(個人的には)コラムで「英語を好きになれ!」と言っている点が大いに気になる(英語嫌いに「英語好きになれ!」と言うのは、ドラえもんに「ネズミを好きになれ!」と言っているのと同じである)。
 逆に言えば、それ以外はよくできていると思う。



マンガで覚える英文法(全14巻 ※2009年6月完結)<画像は1巻のみ>
マウスバード著(同人誌)

各巻300〜500円(ほとんど500円)
英語でオチこぼれて苦しみまくった私が、「過去の私のために作った本」。【この本があれば私はオチこぼれずに済んだはずだ】。昔の私のように飛びぬけて英語ができない人のために描いている本。
注意点:一般書店では販売していない。ネット通販で買える(全14巻が2009年6月より買えるようになった)。コミケでは例文がオタク的な「オタクバージョン」が買える。
ただし、Softbank携帯であれば「ケータイ漫画」として12巻まで読める。「アルク語学コミック」(携帯の検索で探すと早い)というサイトからダウンロードする。「マンガで覚える英文法」は大学受験向けの作品。携帯サイトに紹介されている「おばかさんダリオの話すための英文法」は別著者で、会話用の別作品であることに注意。

続きは木曜日です。

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