苦手なりの受験英語(アルク版)

英語に関する先入観と矛盾点(7)

【先入観】
英会話スクールに通うことで【誰でも】英語が喋れるようになる

【矛盾点】
だったら日本にもっと英語が充満しているはずである。日常生活でもっと英語が話されている場面に出くわすはずだ。実際は違うであろう。

【現実】
ここは、何度もコメントをくださる、清水さんにお話を伺いたい。清水さんは実際英会話学校の先生なので。こういうのは当事者のご意見が優先されるはずである。もしよろしければ、色々書き込んでいただけないでしょうか? 少なくとも【誰でも】ではないはずです。どうかよろしくお願いいたします。

清水さんに、コメントをいただきました。(ありがとうございます) 下のコメントの転載にになります。

清水さんのご見解
 英会話スクールへ通えば誰でも英語が話せるようになるというのは完全な幻想です。大半のスクールは、甘い言葉で生徒を誘い、適当にネイティブとフリーカンバセーションのレベルを出ないレッスンをさせて、お金儲けをしているだけ、というのが現実です。私がスクールを始めたきっかけは、まさにそういった劣悪な業界のあり方に一石を投じるためでした。HPを読んで頂ければわかりますが、一切甘い言葉は書いてありません。それなりの覚悟を持って受講を希望される生徒さんしか受け入れたくないからです。

 私のスクールでは、特に読解力の強化を強調しています。具体的に言うと、ネイティブの自然な速度の会話についていくには、まず1分間=150語程度の速読力を身につける必要があることを認識させます。例えば、速読英単語(基礎編)の教材を例にあげると、最初のトマトの話(50語)は、CDでは20秒で話されています。これがネイティブが自然に話すスピードであるとすれば、READING SPEEDが1分間150語以下では、相手の言っていることを理解することは不可能です。もちろん、適当に理解するのではなくて、一文一文が正確に訳せるレベルであることは言うまでもありません。

 速読力について触れることができるなら、教える方として大変やり甲斐があるし幸せです。現実はと言うと、生徒さんの中には3単現のSで止まる方も珍しくありません。つまり中学一年生の二学期のレベルで進歩はストップしていることになります。中には、何度教えても、これが習得できない生徒さんがいます。正直言って、そういった生徒さんは言語習得に向いていないと思います。日本語と異なる異質な言語体系を受け入れるのを脳が拒否するのだと思います。根本的に日本語力の欠如も原因としてあります。普段、主語・述語を含んだきちんとした文章を書く機会が皆無に近い場合、英語習得は非常に困難になります。なぜならSVという構造を組み立てる回路をゼロから構築しなければならないからです。

 残念ながら、私の所で大成功する生徒さんもいれば、3単現のSさえも習得できずに止める生徒さんもいます。それは仕方ないことだと思っています。受験という明確な目標があるならば、もう少し一生懸命取り組むでしょうが。

(以上、コメント欄から転載)
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皆様どうお感じになったでしょうか?

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 参考までに、私の「英語が喋れた(過去形)」までの変遷を書いてみる。

・中学・高校時代(計6年間)「英語、特に英会話に特化した学校(テキストがNHKラジオ講座の授業がある)」で落ちこぼれる。(週6時間英語があった)
・2年間浪人時代で文法を極める単語も熟語も覚える大量に英文を読みこなし大概の英文なら読めるくらいにはなった。(ただし喋れない
・大学1年の5月〜7月前半まで、週1回の英語サークル活動に参加。(英会話の練習の真似事)
・7月後半の概ね2週間、英語サークルの集中活動があった。(ユースフルエクスプレッションを150文程度覚える。スピーチを作り覚えるなど) 1日2時間程度で、週4回程度だった。だから全部で8回ぐらいか。

 ↑ここまででもまだ「まったく喋れる感覚がない」

・8月初旬、英語サークルの合宿に参加。1週間×24時間、信州のホテルに缶詰。許される言葉は原則英語のみ。日本語を喋ったら罰金だった。

1週間の合宿直後、私は「英語がペラペラ」という感覚だった。帰宅直後は私は「英語しか喋れなかった」

余談:普通の人はここで英語能力の維持に努めるのだろう。しかし私は維持に努めなかった。私は英語が大嫌いなのだ。英語を喋りたくない意識のほうがはるかに強かった。だからいち早くこんな能力をなくしたかった。だから、合宿から返った直後から率先して日本語を喋り捲った。

⇒その結果、私は英語がペラペラでなくなった。私は「合宿の1週間で英語がペラペラに」なったが、直後の1週間で片言ぐらいのレベルまでに落ち込んだ。やったぜーーー! 英会話能力が消えてくれたぜーーー!! バンサーーーイ^^♪

今週の金曜日はいつもの文法学習です。この続きは来週の月曜日です。

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