●国レベルの英語教育指導者が、理数系を困難だと決めつける。
昨年度のセンター試験では「科学の勉強をしたがらない」という話が第6問で出てきた。(参照) 本当は引用したくないが、昨年度のセンター英語問題の原文を引用する。第6問の1行目だ(1行目だよ)。
●A high school student has a science test on Monday but spends most of the weekend playing video games and does not start studying until late Sunday night.
翻訳しよう。
●ある高校生には、月曜日に科学の試験がある。しかし週末の大半をテレビゲームに費やし、日曜の夜遅くまで勉強をしない。
これは「科学の勉強したがらないから、ゲームをして遊んでた」という例として挙げられた部分である。
文部科学省よ! なぜここにわざわざ science と書く? もし「たまたまだ」と言うのなら、こういう問題で、English test と書いてある問題を1つでいいから見せてもらいたい。
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【別話題】
以下は「文部科学省検定済」の中学の英語の教科書の英文を翻訳したものである。過去に1度出した例であるので再放送だがご容赦いただきたい。
以下のような会話文が教科書に載っている(原文は英語)。
ゆき :マーティン、あなたの未来の予定はなんですか?
マーティン:うーんと、私は世界中を旅したいです。私はたくさんの国々訪れたいです。
ゆき :それはかっこいい。ジュリーはどうですか?
ジュリー :私はフランスで美術の勉強をしたいです。私はモネのような偉大な芸術家になりたいです。
ゆき :それは素晴らしい
ジュリー :リーはどう?
リー :私は数学を学ぶために大学に行きたいです。私はコンピューターエンジニアになりたいです。
ゆき :それは難しいように思えます。
ゆきは「数学を学ぶことだけ、かっこよくもなく、素晴らしくもなく、難しい」と感想を述べているのである。
この教科書の作成者よ! なぜここにわざわざ 数学だけ「難しい」とする? もし「たまたまだ・個人の感想だ」と言うのなら、「私は英語を学ぶために大学に行きたいです—それは難しいように思えます」と書いてあるような教科書を1冊でいいから見せてもらいたい。断言するがそんな本は1冊だってないはずだ。
このように「国レベルの英語教育指導者が、理数系を困難だと決めつけている・それ普遍的な事実にしようと勤しんでいる」と私には思える。これをあなたはどう思うか? 私にはまともな教育には思えない。主観の押しつけにしか見えない。しかし現在なんの批判もなく、教科書やセンター試験で普通にまかり通っているのだ。
私ははこういう<英語好きの主観的な好みの押しつけ>に怒っている。教科書やセンター試験で堂々と提示しているのだ。英語嫌いが英語好きになれない理由はこうした部分にもあると私は思う。みなさまこれをどう思うであろうか?