「高校の英語の授業を英語でしたら」の続きです。
今日は「現場を知らぬ偉い人の妄想(ファンタジー)」の続きです。
今日は【大学入試】と「英語だけ英語の授業」とのギャップについてです。
「高校の英語の授業を英語でしよう」としている偉い人は、このギャップをどのように考えているのでしょうか?
彼らは
A:ギャップなど無いから問題ない…という妄想的な結論を出している
あるいは
B:ギャップはあるから問題がある…だけど「やっちゃえ〜、既成事実を作っちゃえ〜」と思っている
↑このAかBのどちらかではないかと思います。
どう考えたって、「大学入試対策英語」と「英語のみの授業」とは相容れない。
これは簡単に証明できます。
【証明方法1】
もし「大学入試対策英語」と「英語のみの授業」とは相容れるならば、予備校がとっくに「英語のみで授業をしている」はずです。けれどしていない。「そんなもの、大学入試対策としてまず効果が無く、やったとしてもほとんどの人に効率が悪いこと」を予備校は熟知しているからです。
【証明方法2】
もし、「大学入試対策英語」と「英語のみの授業」とは相容れるならば、受験対策参考書がとっくに「英語のみで解説している」はずです。けれどしていない。「そんなもの、大学入試対策としてまず効果が無く、やったとしてもほとんどの人に効率が悪いこと」を、参考書の筆者は知っているからです。
【大学入試英語】は色々な問題が出ますが、メインは「長文問題」と呼ばれる問題です。数十行に渡る「長い〜」英文が問題用紙に印刷されています。それについての内容を問う問題が出されます。
この対策が実に難しい!
参考書なら、どういう意味になるのか、なぜそういう意味になるのか「日本語」で解説しています。そして必ず日本語の「訳例」が載っています。
予備校や塾の講義なら、なぜそういう意味になるのか「日本語」で解説します。そして必ず日本語の「訳例」を授業で言うはずです。
なぜなら、よほど得意な人ならともかく、普通の高校生・浪人生だったら「英文の意味を取り違えるから」です。普通の人でも少なくとも3割。苦手な人はほぼ100%、意味を間違えます。(参考:苦手な人は What is war ? というたった3語の意味さえ間違える!)
どうすれば、間違えないのか? 取り違えないのか? …これを学習するのが大学受験勉強のメインなわけです。
今の高等学校の普通の「英語のリーダーの授業」だってそうなはずです。
訳例を生徒に言わせる授業なはずです。そして、その間違いを訂正させる授業なはずです
なのに、英語だけで授業をする? これをどうやって「英語だけで説明する」のでしょうか?
普通に考えたらかなりおかしいです。
あなたは「リーダーの授業を英語だけでする方法」が想像つきますか?
実は「リーダーの授業を英語だけでする方法」はあります。「それをしろ!」というのが今回のご命令なのでしょうから、あるにはあるのです。
それについては、次回書きましょう。
この続きは木曜日です。