苦手なりの受験英語(アルク版)

なんで余計な教材・参考書をやるの?(5)

 まずいつもの前提を書きます。
 今回のターゲットは「英語が苦手な人」です。偏差値が40台かそれ以下の人と考えて下さい。少なくともいつも平均以下の点数しか取れないような人がターゲットです。また「高校生・浪人生」をターゲットとします。ここは「苦手なりの受験英語」ですから。浪人生も含めますが、基本的には「予備校生」を想定しています。宅浪生は想定していません。

------

 「英語で物語を音声付で聞く教材」はごく普通の教材だった。しかし(英語は赤点以外取ったことがない)高校当時の私では、これを使って学習することは不可能だった...という話を今回はします。

 これはごく普通の教材だったのです。英文があり、解説もある。違うといえば「優秀な音声が付いていた」ぐらいです。でも音声を聞くと私には「ウィーーーーーー」ぐらいしか耳に残らなかったのです。

 では、なぜ当時の私ではこれを教材として使用できなかったのか?

考えられる原因
・教材のレベルが高すぎたのか?
「初級者用」となっていますが、それは製作者がそう思っているだけで、実際はちっとも初級者用ではなかった可能性はあります。しかし今から思えば、高校生が学ぶ内容としては易しいほうでしょう。
 ですが当時の私には初級者用でもレベルが高かった。これはしょうがないです。中1の学力も無い高校当時のマウスバードくんでは、中1レベルの内容でも難しく感じました。そしてこの教材は高1レベルです。まさか私個人のために教材が私にレベルを合わせてくれるはずは無い。

 つまり、「中1、中2レベルの英語の教科書を満足に読もうとしなかった(読めなかった)マウスバードくん」は、高校生のときに、高1レベルの英文(この教材のレベル)を読もうとは思えなかった、読みたくなかったわけです。中1、中2レベルでつまずいているマウスバードくんは、たとえ易しくても高1レベル用の英文(この教材)なんか普通は読めるわけが無いのです。

 仮に頑張ってこの教材をやるとしたら
・分からない単語を全部辞書を引き、明らかにし、
・自力で和訳例をノートに書いておき、
・その後、解説を読んで訳例を直す作業する
ということになります。

 仮に当時がんばってそうやったとしましょう。その結果→定期試験で私は何点成績が上がるでしょうか?

 おそらく1点も上がらなかったでしょう1点でも上がるとしたら、たまたまこの教材にあった単語なり熟語なりが、定期試験範囲と重なっていた場合だけです。そんな確率は恐ろしく低い。0.1%もないだろう。

 つまり、この教材をやるくらいだったら
「学校の定期テストの試験範囲の英文」を
・分からない単語を全部辞書を引き、明らかにし、
・自力で和訳例をノートに書いておき、
・その後、授業で解説を聞いて訳例を直す作業する
ほうがはるかにましである
 ...ということです。

  ↑このことに気がついたのは、「この教材を買って、1ページ目を見て、解説を読んだ瞬間」でした。

 ようするに、
・この教材は、普通の英文読解教材と微塵も変わらない。特別なわけではない
・だったら、学校の教科書となんら変わらない
・だったら、学校の教科書をしっかり読もうとしたほうがまだまし定期試験に直結するから

ということだったのです。だから結果1ページもやらなかったわけです。

 じゃあ、マウスバードくんは当時心を入れ替えて、学校の教科書を読もうとしたのか...。とんでもない! 中1の英語力も無い高1当時のマウスバードくんは、「学校の教科書をしっかり読もう」とは露ほども考えませんでした。「どうにか読まずに済ませる方法はないか」と考えていました。だって読みたくないから!!

・知らない単語を全部調べるのがめんどくせー
・調べたって、文脈に合う単語を正しく選べない
・仮に全部の単語が明らかになったとしても意味を取り違える
・間違って恥をかくだけ、笑われるだけ

 だから当時は何もしなかったのです。とにかく英文なんかこれっぽちも見たくなかった。当時英文をまともに見ようとするのは、授業中当てられたときと試験前ぐらいでした。

 当時の私が欲しかった教材
・英文を見ずに
・なぜか突然英語ができるようになるような教材

そして
定期試験で困らなくなる教材でした。

 その辺を踏まえた話を次回では書きます。
今週の金曜日はいつもの文法放送。この続きは来週の月曜日です。

(↓目次はこちら)
目次ページへ

-苦手なりの受験英語(アルク版)
-