苦手なりの受験英語(アルク版)

文法の必要性の有無(16)

今回で、「文法の必要性の有無」のシリーズは最終回です。
結論らしい結論は前回書いていますが、もう一回書きます。

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速く走れる人が「速く走れる才能」を持っているのと同様に、英語が出来る人は「英語ができる才能」を持っている。才能は「あるかないか」という話ではなく、その程度にはバラつきがある

英語の才能があふれる人は
 ⇒文法不要
英語の才能が中程度にある人(才能中間派)は
 ⇒複雑な英文の場合、文法の知識が必要
英語の才能がない人は
 ⇒文法絶対的に必要

つまり、
 「文法の必要度は人によって異なる
 「文法マニアになるほど十分必要な人がいる一方、全く不要な人もいる、中くらいに必要な人もいる」
 「概ね、苦手な人は必要で、好きで得意な奴ほど不要!」
という具合になる。
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ということです。

さて、今日はあと2つ書きます。
その1つは「英語の才能がない人はどういうときに文法が気になるのか?
もう1つは、「それでも英語の才能がある人は……」

・「英語の才能がない人はどういうときに文法が気になるのか?
これを確認して欲しいのです。
ここで募集したアンケートの1つ。

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>私は中学1年の時、a an  がどうして必要なのか教師に聞いて
>「とにかく暗記しろ」と言われてから英語が大嫌いになりました。
さてあなたはこの話をどう思いましたか?
A. ? そんなんまるで疑問に思わなかったよ。そんなもんでしょ? 英語って。
B. 確かに知ってたほうが良い知識だね。
C. なんだ、このアホ教師は! この知識を知らなきゃ困るじゃないか! 私も同じように返事を返されたら頭にくる!
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ここの、↓たこさんご感想をよくご覧ください

 >ある意味D(勉強しなかったので疑問にもならなかった)ですね。勝手に作ってすみません(;^ω^)
 >でも、勉強するようになってからCになったと思います。

たこさんは英語が嫌いなわけです。で、嫌いにもかかわらず、勉強しようとするとき「C」になるのです。

ここがものすごく大事ではないかと私は思いました。

英語が嫌いな人は、
 嫌いだから勉強したくないときは
  ⇒文法が気にならないが
 嫌いにもかかわらず英語の勉強をしようと思うときに、
  ⇒文法が気になるのです。

嫌なのにやろうとする! 偉いと思いませんか?(そこの数学嫌いな人は、数学を勉強しようと思うときの気持ちを思い浮かべてください。それと同じです)

と、こ、ろ、が、、、、、

(英語の才能がある)英語の先生は、苦手な人から文法の質問を受けたとき「とにかく暗記しろ」とか言ってくれるわけです。
この英語の先生は文法の必要がなかったため、そう言ってしまうことがあるわけです。

英語の嫌いな人がようやく重い腰を上げて、英語の勉強をしようとする
  ↓
文法が気になる
  ↓
英語の先生にその文法の質問をする
  ↓
英語の先生はその文法の質問に答えてくれない(答えられない)
  ↓
英語の先生には「文法なんか不要だ! 丸暗記しろ」と言われる
  ↓
疑問が解消されない。不快感が残る
  ↓
英語がどんどん英語がわからなくなる。
  ↓
英語が嫌いになる

となるのです。

つまり、

「文法なんか不要だ!」と言ってしまう英語の先生は、

「せっかく英語の勉強をしようとしている英語嫌いな人」を

まずます英語嫌いにしてしまう。

のです。

・「それでも英語の才能がある人は……

さて、長々書いてきたこのシリーズですが、どう思われたでしょうか?
私は実は、「英語の才能がある人」、もっと言えば「文法不要派完全タイプ」の人今回の話のご意見を本当は聞きたいのです。

ですがたぶん、「文法不要派完全タイプ」の人は、今回のこのシリーズをほとんど読んでいないと思います。
私のような英語嫌い人間このページにある英文を読もうとしないのと同じです。
文法が嫌いなのですから、「文法が必要かどうななんて議論」を最初からまともに読もうとなど思わないはずです。
また
 文法なんか、不要に決まってらあ〜〜〜
という結論が最初から彼らにはあり「もしかしたら違うかもしれない」などとは考えないのです。
100人の「文法不要派完全タイプ」がいたら、99人は読んでくれないでしょう。

もしも読んでくださった人がいたとしましょうか。その場合、その彼、もしくは、彼女の感想はどうなるでしょうか?
この感想も分かっています。

「うん、言いたいことはわかった。でも納得しない。文法は不要だ

となるはずです。

何せ、私を良く知るわが母でさえ、納得してくれませんでしたからw
わが母は「文法不要派・完全タイプ」なんです。英語ではなくドイツ語ですが。
(ある英文を文法で説明した場合のわが母の感想がこちらです。おそらく同じ意味合いになるはずです)

わが母は「ドイツ語文法を知らずにドイツ語を身につけてしまった人」なのです。母もまた「文法が必要なかったという自分の体験」だけがものさしなのです。「わが子が文法のおかげで英語が出来るようになったことをいくら説明&証明」しても、母は「私が文法の必要性を感じること」を納得してはくれなかったのです。

いわんや、普通の「文法不要派・完全タイプ」が納得するわけがない
「何言ってんだボケ! 不要なんだよ。ウフ(^^)」と笑っているはずです。

こうして、また英語嫌い人間は、
「文法不要派・完全タイプ」に「文法なんか不要だ」と叫ばれて、
どんどん英語が嫌いになって行く

のです。

この状況を変えられる方法があったら教えてください〜〜現在の私はもうあきらめてますw 無理無理w

明日はいつもの文法放送です。月曜日には雑談が入ります。次回の雑談は皆さんに試していただきたいことがあるのです。ぜひご協力をお願いいたします。m(_ _)m

※ところで、4月からこのブログはリニューアルする予定です。新シリーズはどういう話題にしようかな? リニューアルに合わさないといけないよなあ……

結局、新シリーズは「受験英語とは何か?」となりました。4月3日の木曜日の更新となりました。

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