苦手なりの受験英語(アルク版)

色んな意味で仮定法の謎(6)


今回は「英語が好きで得意な人仮定法」のお話(の続き)です

前々回で「仮定法過去」前回で「仮定法過去完了」をおさらいしました。
ですが、仮定法で覚えることはこれだけではなく、まだまだあります。(「前半が仮定法過去完了で後半が仮定法過去」「if のない仮定法」「仮定法未来」など)
これらをもしもご存じなかったら、ご自身でお調べになっては、と思います。ここでは説明しません。文法講座のブログではないので。

さて、
前々回の「仮定法過去」前回の「仮定法過去完了」の説明ですが…
まず一言。

英語が好きで得意な人の多くは、たぶん「私の仮定法の説明を全く読んでいない」と思います。
せいぜい「読んだほうが良さそうだけど、あとでで良いや」と思うくらいです。で、たぶんそのまま永遠に読まないと思います。
なぜだかわかりますか?

英語が好きで得意な人は「仮定法」が嫌いだからです。「仮定法」と書いてあったら、英語好きな人の場合「仮定法」の文字が視界から消えます
(参考:英語が嫌いな人は、アルファベットが視界から消えます
ということで「ここを読んでくださるのは英語が嫌いな方ばかりなはず」ですw

とはいうものの「何らかの奇跡により、英語が好きで得意な人が仮定法の説明を読んでくださった」とします。
彼らはどのように感じると思いますか? おそらく次のように感じるはずです。

・まだるっこしい
・そう言われても、上手く反応できる自信がない。
・難しい

という感じです。
なぜだか考えて欲しいのですがよろしいでしょうか?

実は「仮定法には1つのコツのようなものがあるけれども、英語が好きで得意な人はこのコツを使うのが極端に苦手」だからなのです。

実は仮定法のコツの1つは、
●「if」(1語)だけを見た瞬間に、条件反射的に反応する
ことなのです。↓の(1)(2)の反応をするだけで多くの場合ことが足りるのです。

(1)if (1語)を見た瞬間「仮定法かもしれないな」と思う。(もちろん仮定法ではないかもしれない)
(2)後半に would(could might should) があるかどうかを確認する。あれば仮定法と概ね確定する。なければ仮定法ではない。

この2つの反応すること」なのです。

ですが、英語が得意な人は「この反応が極端に苦手」なのです。
なぜでしょう? 実はここで、既に少し紹介しました。

英語が得意な人は「1語1語」を見るのではなく、「単語の連なり」を見てしまうのです。
例えば
If I had a lot of money, I would buy the personal computer.
だったら、英語が得意な人はif だけを見ること」がある意味「不可能」のです。彼・彼女らにとっては「If I had a lot of money」かたまりが目に飛び込む、という反応が常なのです。だから「単語が1語1語分解しているように見えない、見ない」のです。
だから英語が好きで得意な人
●「if」(1語)だけを見た瞬間に、条件反射的に反応する
という作業が極端に苦手なのです。これは「多くの英語が苦手な人にとっては本当に信じられないこと」です。

しかし、英語が好きで得意な人にしてみればif (1語)だけに反応できることのほうが不自然で、信じられない」のです。

だいぶ仮定法の謎が解けてきましたね。次回は「英語が苦手な人にとっての仮定法」について書きます。おそらくこのシリーズの最終回です。
次回の更新は月曜日の予定です。明日はいつもの文法放送です。

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