苦手なりの受験英語(アルク版)

英語が苦手な高3の学習の難しさ(8)

英語が苦手な高3の学習は難しい、というシリーズである。

前回、夏休みを利用しなんとかさせる方法を提示してみた。文法学習を上手く利用する方法だ。
しかしこれすら普通は無理である、と書いた。この続きである。

無理な理由は単純である。基本は「英語自体が嫌だから」である。嫌なんだからやる気がしない。やる気がしないんだからやるわけがない。そしてどう考えたって(英語の苦手な人にとって)難しい内容に決まっている。やる気など皆無に等しい。

もう1つ理由がある。【分からないから】である。
・文法の説明が分からない。参考書の説明が分からない。
・問題集に出てくる英単語の意味がわからない。いちいち調べたくない。調べても適切な意味を見つけることが難しい。
・英文の訳例を作ってもほぼ間違い。少なくとも半分以下。なぜその訳例になるのかもよく分からない。

こうなるのである。これじゃあやるわけがない。やろうと心に決めてもせいぜい3日坊主である。

 これを回避する方法はある。
 それは「先生」である。塾に通うなどして、教えてもらうのだ。

・文法の説明が分からない。参考書の説明が分からない。→先生が教えてくれる。
・問題集に出てくる英単語の意味がわからない。いちいち調べたくない。調べても適切な意味を見つけることが難しい。→先生が教えてくれる。
・英文の訳例を作ってもほぼ間違い。少なくとも半分以下。なぜその訳例になるのかもよく分からない。→間違いを先生が直してくれる。なぜその訳例になるのかも教えてくれる。

 何より、「先生がいるから、どうしてもその授業を受けなければならない」という境遇に身を置ける。これが大きい。「○時○○分から授業がある。それまでに予習をして置かなけれなならない。そうでないと授業が受けられない」…という状況になる。

 ↑こういう状況になって初めて、英語が嫌いな人はまともに英語を勉強しようとする。1人で何とかしようと思っても、実際はできっこ無いのが英語が嫌いな人(特に男性)の特徴である。英語の先生に(こんなのもできないのか!)とバカにされるのが男は嫌なのだ! しかしもしまともに英語の成績を上げたいならば、先生は必須である。このあたりについては、ここらへんから先も読んでいただきたい。

 次回は、そういう「英語が苦手な人がやるべき文法事項(優先順位)について」述べる。

 金曜日は文法放送。この続きは来週の月曜日です。

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