いつもならこの(2)から細かい説明に入るのですが、今回はごめんなさい。
「なぜ、that を取り上げるか?」について、もう少し説明します。
もちろん、「that は、英語が好きで得意な人は困らないけど、嫌いで苦手な人は毎回困るから」です。
でも、これに気がついたのはけっこう最近なのです。実は私は最近まで「得意な人も that で悩むだろう」と、思っていたのです。ところが、そうではない、ということに気がついたのです。
きっかけの1つは、smart.fm で「関係詞」の問題を出したとき、関係副詞のthatについて↓このような趣旨のコメントがついたからでした。
「関係副詞のthatは、出現頻度の低い例外細目。普通は教わらないほうが多い。教わるほうは可哀想。だからできれば教えないほうがよいのでは?」
↑この意見に私はかなりの衝撃を受けたのです。
私の感想は真逆であったから。
私は「可哀想」とは思わない。
私は「関係副詞のthat」を教えることは厭わない。むしろ喜んで教える。
↑という感想だったのです。
しかしどうにも英語が好きな人は、私がなぜこの感想に至るか、理解しにくかったようです。
そこで当時、急遽
「文法の例外細目と関係副詞that」
という日記を書きました。5回に分けて書きました。その1回目はここにあります。かなり長い説明ですが、「?」と思った人はぜひ呼んで欲しいです。
関係副詞のthat 1つでさえ、好きで得意な人と嫌いで苦手な人では感じ方に違いが出るのです。
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また、↓that に関する問題を出したときはもっとひどかったです。
http://q-eng.com/diary/2137
ある人が、自前のブログで↑「こんな細かく that なんて考える○カがいるか! だから英語ができなくなる奴が増えるんだ」なんてブログを書いていました。これにもびっくりしました。
冗談じゃない。
「苦手な人は that を細かく考えないといつも英文の意味が分からなくなる⇒だから、英語ができなくなる奴が増える」のです。苦手な人は that をフィーリングだと考えると必ず意味を間違えるのです(断言)!
英語が全くできなかった時代...私がいかに that で毎回苦しんだのか... 好きで得意な人には永遠に分からないのではないかと思いました。
ですから、今回のシリーズは「英語が苦手な人しか役立たない」と思います。英語が得意な人はぜひ↓こう思ってください。
「へ〜英語が苦手な人は、thatをここまで細かく考えないと毎回意味を取り間違えるんだ〜変なの〜〜」
↑これでいいです。「変なの〜」で十分です。
「【英語が苦手な人は that で苦しむ】←これを改善しない限り、苦手な人は得意になれない」...という「事実」さえ、認識していただければ、どう思われようとかまいません。
関係副詞のthat の例で分かるように、「英語が好きで得意な人」と「英語が嫌いで苦手な人」では、感覚に「大きな差」があるのです。明らかに「ドーン!」とあるのです。
こうした「感覚の差」さえ認めていただければ結構です。大概の英語好きな人は「苦手な人との感覚の差」を認めてくださいませんので。
それでは次回から、本格的に that について解説します。
明日はいつもの文法放送。この続きは来週の月曜日です。