前回「名詞相当語句」の(くだけた)定義をしました。それによると
名詞相当語句とは⇒「見かけは『名詞ちゃん』に見えないが、請け負ってる役割は『名詞ちゃん』と同じである連中」…でした。
じゃあ「名詞ちゃん」が請け負っている「役割」ってなんでしょうか?
これをお伝えするのが、今回の話です。
「名詞ちゃんが請け負っている役割」とは、スバリ、以下の3つのうちの1つです。
1・主語に成れる
2・目的語に成れる
3・(場合によっては)補語に成れる
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1・主語に成れる
例文 Time is important. (時間は重要である)
Time は、is の主語ですよね。そこはいいですか?
じゃあ time の品詞は? 辞書を引けば分かります。「名詞」ですね。
このように
「名詞は主語に成れる」のです。
逆に言えば
「主語に成れるもの」は、「名詞の役割を持っている」
とも言えます。これもぜひ覚えてください!
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2・目的語に成れる
「目的語」とはどういうものかが分からない方は、こちらの前半を「じっくり」読んでください。
例文 Taro saw a girl. (太郎は1人の女の子を見た)
他動詞の saw の目的語は「a girl」ですね。a は1つのという意味の『冠詞』という物なので、実質的には「girl」が 他動詞 saw の目的語です。
じゃあ girl の品詞は? 辞書を引けば分かります。「名詞」ですね。
このように
「名詞は目的語に成れる」のです。
逆に言えば
「目的語に成れるもの」は、「名詞の役割を持っている」
とも言えます。これもぜひ覚えてください!
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3・(場合によっては)補語に成れる
「補語」とはどういうものかが分からない方は、こちらの後半を「じっくり」読んでください。
例文 Time is money. (時は金なり)
自動詞 is の補語は「money」ですね。
じゃあ money の品詞は? 辞書を引けば分かります。「名詞」ですね。
このように
「名詞は補語に成れる」のです。
では、逆に言えば
「補語に成れるもの」は、「名詞の役割を持っている」
とも言えるでしょうか? 実はこの場合のみ、言い切れません。
なぜか?
実は、補語になれるのは(例外を除いて)、「名詞」のみならず「形容詞」もあるのです。
例えば 1でやった例文は
例文 Time is important.
important の品詞を辞書で調べましょう。「形容詞」と書いてあります。
補語の場合は、形容詞のこともありますので、補語に当たれば必ず「名詞の役割か」といえば、そうではないことも多いのです。ここは注意です。
したがって
「名詞の役割」とは
1・主語に成れる
2・目的語に成れる
3・(場合によっては)補語に成れる
と覚えておきましょう。ここが「名詞相当語句」の理解の「第1歩」です。
よろしいでしょうか?
次回は木曜日の更新です。