まずいつもの前提を書きます。
今回のターゲットは「英語が苦手な人」です。偏差値が40台かそれ以下の人と考えて下さい。少なくともいつも平均以下の点数しか取れないような人がターゲットです。また「高校生・浪人生」をターゲットとします。ここは「苦手なりの受験英語」ですから。浪人生も含めますが、基本的には「予備校生」を想定しています。宅浪生は想定していません。
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今回は、前回取り上げた「英語で物語を音声付で聞く教材」が...実は別に悪い教材だったわけではなかった、悪いのは自分であった、という話をします。
私の場合、浪人時代に予備校でごく普通に学習した結果、英語の成績が上がったわけです。学習内容は別に特殊ではありません。
・単語覚えて、・熟語覚えて、・授業科目だった2つの英文法の授業を予習・復習し、・年間で150ぐらいの長文問題を読解した
だけです。予備校ではそれが課題として与えられたわけですから、それをきちっとやっただけです。
今日は【英文解釈】の話しましょう。予備校のテキストは過去の入試問題を元に内容が編集されていました。どこかの大学で出された長文問題が、詰め込まれていただけです。もちろん、最初のほうは短くやさしく、後になればなるほど、長く難しいわけですが。
当時どう学習したか...単純です。
●予習をきっちり行う
・分からない単語・熟語は全部自分で調べる。
・自力で和訳例を作る。
●授業で
・自分の和訳例を直す。赤ペンで間違った箇所を逐一訂正する(30長文ぐらいはノートに書いていた。その後は書かない方法に切り替えた)
●後々の復習
・意味を思い浮かべながら音読する
別に特別なことは何一つしていません。ごく普通の学習だと思いませんか? 結局これの積み重ねによって「経験値」を上げ、レベルアップして、敵を倒したようなものでした。
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では改めて「英語で物語を音声付で聞く教材」を考えてみましょう。
【ごく普通の教材】です。英文が過去の入試問題ではなく、単に物語になっているだけです。だから当時だって(やろうと思えば)これを使って学習することは可能だったはずです。
・分からない単語・熟語は全部自分で調べる。
・自力で和訳例を作る
これらは「やろうと思えば」できはたずです。
・和訳例を直す。赤ペンで間違った箇所を逐一訂正する
これはやや微妙ですが、ある程度以上はできたでしょう。難しいところは説明が書かれていたのですから。
・意味を思い浮かべながら音読する
ちゃんと自分の訳例が訂正されていれば可能だったでしょう。
なんのことはない。「英語で物語を音声付で聞く教材」は、
・単に教材が「物語」なだけ
・「音声が特別についている」だけ
で、
●巷で売られている、長文読解の問題集となんら変わりはない
というものでした。
この教材はおそらくちゃんと使えば、それなりに英語力はアップするものと思います。別に悪い教材でもなんでもなかった。普通の教材だったのです。
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●問題だったのは「それをまともに使いこなそうと思わなかった自分にあった」わけです。ただし...当時の私ではどんなことがあっても「この教材を使いこなすことは不可能だった」と思います。ではなぜ「普通の教材」を学習することが私には不可能だったのか...? あなたに分かりますか? その理由については次回お届けします。(別に複雑なことではありません。実に単純な理由です)
今週の金曜日はいつもの文法放送。この続きは来週の月曜日です。