苦手なりの受験英語(アルク版)

なんで余計な教材・参考書をやるの?(8)

 まずいつもの前提を書きます。
 今回のターゲットは「英語が苦手な人」です。偏差値が40台かそれ以下の人と考えて下さい。少なくともいつも平均以下の点数しか取れないような人がターゲットです。また「高校生・浪人生」をターゲットとします。ここは「苦手なりの受験英語」ですから。浪人生も含めますが、基本的には「予備校生」を想定しています。宅浪生は想定していません。

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 今日は私の1浪時代の話をします。私は1浪目は予備校の「寮生」でした。寮に入って勉強をしていたのです。おかげで、勉強する習慣が付きました。

 試験期間を終え、退寮する頃の話をします。寮には共有の大型のゴミ捨て場がありました。そこにはよく雑誌が捨てられていました。マンガ雑誌とかw ああ、一応男子寮なので、男子だけが読む雑誌も大量に捨ててありましたなあ!w

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 退寮する3月頃、ある「とても興味深いもの」が捨てられていたの発見しました。それはある英語の教材でした。ある程度の大量の本(厚手の本が5冊ぐらい)がまとまって「ドサッ」と捨てられていました。私は興味本位にそれを拾って、部屋に持ち帰りしました。

 その教材の正確なタイトルはもはや分かりません。しかし大体こんな感じのタイトルでした。⇒「大学入試英語最速学習マニュアル(vol.1〜vol.5)

 内容を見てみました。
 ・英文法の説明が詳しく載っている。その問題が付いている。答えが付いている。
 ・長文の問題が載っている。その答えが付いている。

これを見て私はこう思いました。
「なんだ〜これ? 答えが付いている以外は予備校のテキストと学習内容は同じじゃないか!」
「しかも予備校のテキストのほうがはるかに良い! 桁違いに質が良い! 一方この教材は基本的なことしか書いてない! 易しい問題が多い! 説明にも荒がある。 さらに入試レベルの難易度の問題が見当たらない! これじゃ実際の入試に対応できないではないか!」

 これを買った人がどんな人かを想像しました。おそらくこういう人です。
予備校の授業をサボりまくった人
・予備校のテキストは問題はあるが答えがないので、サボった人には答えが分からない
・同内容の学習をしたいが、答えが分からない予備校のテキストは使えない
そこで⇒「答えが付いているこの教材を買って、自分で学習しようと試みた

 おそらく↑こういう人だったと思います。

 拾ったこの教材をよく読むと、最初のほうはやった形跡がありました。線やカラーマーカーが引かれていました。ところがものの数ページでそんなページは見当たらなくなりました。途中からものすごくキレイなページが続きました。折り跡から察するに、「元の持ち主は途中からページを開いていない」と思いました。この教材の使用者はこの教材を途中で見ることさえあきらめたと思います。そしてこの高そうな教材をゴミ箱に捨てたのだと思いました。

何度も言っていますが、
 「授業の予習をする」のと、「参考書や教材で自分で学習する」のは「同じこと
です。
 「授業の予習ができないでサボりまくった人」は「自分1人で参考書や教材で学習できるわけがない
です。

 この教材を買い、そして捨てた人は「自分のペース」で英語を学習したいと思ってこの教材を買ったのだと思います。そして「自分のペース」で英語を学習したのだと思います。
 「自分のペース」で学習する、ということは、やりたくないことは後回しにすることです。後回しならまだましで、普通は「やる気が起こらないからやらない」...ということになるのではないでしょうか? 少なくともこの教材の使用者は途中からやっていませんでした。

 あなたは↑こうならないようにするべきだと思いませんか? どうでしょうか?
 次回はこの話題の最終回の予定です。次回は来週の月曜日です。

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