苦手なりの受験英語(アルク版)

センター試験 英語 2009 パーフェクト攻略 第4部(6)

センター試験 英語 2009 パーフェクト攻略 第4部

2009年度センター試験対策「第4部」の6回目です。直前の対策です。
すみません。ちと、昨日の更新に失敗してしまいました。

今日は、センターの第5問のB対策を考えます。
センターは総じて
一部分しか訳出できないと間違える
訳例をちゃんと全部作れても答えを出すのが難しい
という特徴があります。これを第5問のBで検証してみます。
2008年の問題なので、まだ解きたくない人は、以下は見ないほうが良いかもしれません。

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次の文章にあう絵として最も適当なものを、下の(1)〜(4)のうちから一つ選べ。

   There are two rows of circles at the bottom of this abstract painting.
In the upper section, there is a large square, and to the right of it a
vertical dotted line. A solid line goes from the upper left-hand corner
to the lower right-hand corner. It is crossed by a horizontal line in the
lower half of the painting. There is a moon shape to the left of the square and arrow below the horizontal line, pointing toward the dotted line.

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ここまでが問題です。
さあ解いてください。解きましたか?

では、解説に行きましょう。

【本文の訳例】
この抽象画の底部に円の列が2つある。上部には大きな四角形があり、その右側に、垂直な点線がある。1本の実線が上部の左側から、下部の右側に続いている。それはその絵の下半分のところで水平な線と交差している。四角形の左に月形があり、水平な線の下に矢印があり、点線を指している。

正解は(3)なのだが、(1)と紛らわしい。

1行目(この抽象画の下部に円の列が2つ)はどうでもいい。2行目も半分まで(上部には大きな四角形があり)はどうでもいい。選択肢の4つはこれらには全て当てはまる。問題はその後。(その右側に、垂直な点線がある)という部分これで、正解は(1)か(3)に絞られる。ここで絵を見ると、(1)と(3)では「水平な線の位置」と「矢印の向き」が違うことが分かる。(1)ではちょうど半分ぐらいのところに水平な線が引かれている。
この「半分」というのが味噌である。英語を見ると half という単語がある。これだけに反応し「あ、半分だから、(3)じゃなくて(1)だ!」と苦手な人なら思ってしまいがちである。よく見ると「the lower half」で「下半分」という意味だが、文全体から見ると、ものすごく不自然な表現だ。例えば上部は、upper と言っていて、upper half と言っていない。下部も最初は「底部」と言っている。ここだけ、half と言う言葉が入っている。これに反応すると、(1)を選んでしまう。「英語ができない人ほど、こういう half みたいなやさしい単語に反応してしまう」。
 ここで(1)を選んでしまう人は、英文を最後まで読まない。この英文の最後は「pointing toward the dotted line」((矢印が)点線を指している)と書いてあるのだ。これによって、正解は(3)であることが確定する。しかし英語が苦手人ほど「英文を最後まで読みたくない」はず。そうすると、この最後の部分を読まないで(1)としてしまう可能性が高いのです

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という具合です。

これはたまたま第5問でしたが、センターは総じて、こんなふうに悩まして間違えさせます。それは英語が嫌いで苦手な人に極めて不利なのです。

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次回は木曜日の更新です。

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