苦手なりの受験英語(アルク版)

タイプ別・入試までの受験生の生活(英語編)(11)

各タイプの性格についてはこちらを参照してください。

【時期:10〜11月】

(1)のほほん学力少型
偏差値はまず下がっている。自分では学習したつもりなので、下がっている偏差値に愕然とする。偏差値が下がっている理由は2つ。1つ目は「多少やった程度でも偏差値が5や10も上がるほど反映するわけがない」ということ。もう1つ目は「偏差値は相対評価なので、たとえ実力が上がっても、周りがそれ以上に実力を上げれば、偏差値は下がってしまう」ということ。このタイプは「わずかな時間と努力で成績が上がるスーパー参考書を探すこと」を考える。あるいは「実力はある」と妄想する。このタイプは「これが受験レベルの問題なのだ、これに自分は対処できていない」と分かっていない。

(2)対策考え型
偏差値がほとんど変わらないか下がる。塾をサボりがちになる。気に入った授業のみ受けるか、誰かに薦められた授業を受け始める。しかし、とにかく授業でやっている内容が難しく、わからないので、やる気が失せる。このタイプは「これが受験レベルの問題なのだ、これに自分は対処できていない」と分かっていない。できるだけ授業を受けようとはするが、やる気は薄く、焦りだけが募る。

(3)静かにノルマ型
偏差値はほとんど変わらないか少し上がる(人による)。ただやる内容はどんどん難しくなる。青息吐息でなんとかついていく。11月に最高の難易度に達し、かなり苦しい。もうあと2ヶ月でセンター試験になるという現実におののく。たいてい何かしらの不安を抱える。例えば「ヒアリングの対策をしていない」とか「熟語量に自信がない」など。その不安を抱えながら12月を迎えることになる。

(4)ガリ勉型
偏差値は上がる。ただやる内容はどんどん難しくなる。11月に最高の難易度に達し、この時期が1番苦しい。もうあと2ヶ月でセンター試験になるという現実におののく。ガリ勉型でもたいてい何かしらの不安を抱える。例えば「ヒアリングの対策をしていない」とか「熟語量に自信がない」など。(無論、これらの不安のないタイプもいる)その状態で12月を迎えることになる。

(5)のほほん学力高型
偏差値は概ね変わらない。もとより偏差値は高いのだ。ガリガリ黙々と英文を読みこなす。このタイプの多くは、この時期にようやく「文法(問題)に莫大な不安を感じる」。彼・彼女らは、文法を知らなくても読めてしまうタイプなので、文法を軽視しているのである。ここにきて難しい文法問題に直面し「やべえ、わかんねー。どうしよう」という不安を抱える場合が多い。この状態で12月を迎えることになる。

この時期に不安にならない人はまずいません。そして予定通りの人もまずいないのです。
みんなそのまま12月を迎えます。

この続きは木曜日です。

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