あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
新年一回目は「和訳例作成反対派」の発想です。
「和訳例なんか作ってるから、英語がいつまでたってもできないんだよー」と言う人の見解を紹介する回です。
実際「和訳例作成反対派」の方は「本当に和訳例をほとんど作ってきていません」。
そして、彼・彼女らは「その結果、ずば抜けて英語が得意になっています」。これは紛れもない事実です。
(後で↑この文言はもう1回書きます。Ψ(`▽´)Ψ)
======================
彼・彼女らは、ではどうやって得意になっているのでしょうか?
今回はこれを解き明かします。ちょっと大変なんですけどね。がんばって解明してみます。
まず今までに出てきた英文を例を挙げましょう。(順番を逆にしましょう)
What is war? (戦争とは何か?)
Kumiko is thinner than Midori.(久美子はみどりよりも痩せている)
I know the boy whom she loves.(私は彼女が好きな少年を知っている)
彼・彼女らは これらの訳例なんかいちいち作りません。「意味を思い浮かべもしない」と思います。「彼・彼女らの場合、和訳例を作ろうと思えば正しく作れます」。ですが「いつでも正しく作れるので、作るのは時間の無駄」なわけです。
「意味を思い浮かべない」というところを考えてください。
【「意味を思い浮かべない」...という意味】が分かりますか?
彼・彼女らの場合、「英語そのものを思い浮かべる」のです。
つまり、例えば、
【戦争とは何か?】という概念を
「戦争とは何か?」ではなく
「What is war?」と思い浮かべます。
実は「What is war?」という英文を脳できちっと覚えてしまっているのです。
「いつかこういった英語をアメリカ人相手に使おう」という意志が強いのかもしれません。(分かりませんが)
とにかく「英文そのもの」を覚えてしまっています。
この辺で何回も言っていますが、
「英語が得意な人ほど、例文を覚える能力に長けています」
「英語が苦手な人ほど、例文を覚える能力が低いです」
基本的な例文を暗記しているから、例えば
I know the boy whom she loves.
といった英文も
(私は彼女を愛している少年を知っている)といった誤訳例を思い浮かべないのです。
なぜなら、彼・彼女らは
She loves him.
といった例文を覚えていて、「彼女が彼を愛している」とちゃんとした意味を確固として【記憶している】からです。
She loves him.
を
「彼女が~」
という意味であると記憶しているのです。
「彼女を~」
とは記憶していないのです。
だからちゃんと
I know the boy whom she loves.
を
「私は彼女が愛している少年を知っている」といった正しい意味をちゃんと把握できるのです。
そして、I know the boy whom she loves.
という英文すら「丸々覚えてしまう」のです。
こんな感じで難しい英文をガシガシ覚えて、「いつか使ってやろう! 話してやろう!」と思っているのです。だから、必然的に、やさしい英文から、難しい英文までできるようになっていく「感触」があるわけです。
もっとも、ここまで極端な人は、(得意な人の中でも)大多数ではありません。ですが存在しますし、こういう人は英語がスーパー得意なはずです。こういう人が声高に「和訳例なんか作ってるから、英語がいつまでたってもできないんだよー」と主張します。
(普通は、もうちょっと違うベクトルの話になります。その話は次回お届けします。)
今回のような
「英文を(いつか使ってやろうと思っているために)覚えてしまっていて、
→とくに和訳の練習なんかしなくても
→中学、高校と、意味をちゃんと把握でき続けた人」
⇒こういう人こそ「英語がスーパー得意な人」になっています。
このように
「和訳例作成反対派」の方は「本当に和訳例をほとんど作ってきていません」。
そして、彼・彼女らは「その結果、ずば抜けて英語得意になっています」。これは紛れもない事実です。
ですが、、、Ψ(`▽´)Ψ
何を隠そう、
「私」も中学・高校時代まで「本当に和訳例をほとんど作ってきていません」。
そして、私は「その結果、ずば抜けて英語が不得意になっています」。これも紛れもない事実です。
やることが同じでも、結果は異なる
のです。これを同じと思うから、多くの英語学習者は苦しむことになっている思います。
次回は、「(高校時代では)中程度に英語ができる人」の話をします。
明日は、今年最初の文法授業。この話の続きは来週の月曜日です。