苦手なりの受験英語(アルク版)

受験 英語嫌い 克服の極意(2)

まず、「克服」の定義を考えましょう。ここがブレると全てがブレます。

皆様!
「英語嫌いが、英語を克服した」と聞けば、あなたはどのような印象を持つでしょうか?

もしかしたら
 ・英語が好きになった
という印象を持つのではないでしょうか? 
それは違うということを今回は説明します。

克服」を辞書でひくと、次のような定義が出てきます。
 1・勝って相手を従わせること
 2・努力して困難・試練に打ち勝つこと

相手はいないでしょうから、2の意味でしょう。
英語嫌いに取って、英語自体が「困難・試練」にあたるはずです。

では、英語嫌いにとって「英語の困難・試練」というと、どういう意味の「困難・試練」になるか? 

少なくとも受験生にとっては「英語のテストでいい成績が取れない」という「困難・試練」でしょう。
ここを見ている英語嫌いな人は、みんな英語の成績が悪く、苦しんでいるはずです。
この「困難・試練」に打ち勝つことが「英語嫌いが、英語を克服した」ことになるはずです。

つまり、
英語嫌いが、英語を克服した」とは

 × 英語が好きになった
  英語の成績が、少なくとも平均以上になった、得意と言えるほどになった

という状態のはずです。

ここを「勘違い」する英語好きな人は多いのです。「英語好きは英語嫌いを英語好きにさせよう、好きにさせよう」とするのです。(ちなみに、その成功例は皆無なはずです)

実は「嫌いな人」も、同じ勘違いをする人が多いです。嫌いな人も「どうすれば好きになるか」と考えてしまうのです。実は、私も中学の頃は当初そう考えていたのものです。

ですがそれは間違いでした。

だって、「英語の成績は悪いけど英語好き」なんて人はいませんよ。

つまり
英語の成績が良くなって、英語が好きになる←これはありえる
しかし
英語が好きなって、英語の成績が良くなる←これはありえない
ということです。
これに私が気がついたのも随分後になってからのことでした。

これに気がついていない人は、英語好きな人はもちろん、英語嫌いな人も大勢いるはずです。

要するに
「英語を好きになる方法」なんて考えるべきではない。
「英語の成績を如何にして上げるか?」のみを考えるべきである。
ということです。

もし英語が好きなることがあるとすれば、「先に英語の成績が良くなくてはならない」わけです。

定義的にも
「英語嫌いが、英語を克服した」とは
 ○ 英語の成績が、少なくとも平均以上になった、得意と言えるほどになった
なのです。

したがって、英語嫌いがまず考えなければならないこと

 「如何に成績を上げるか?

ということになります。(好きになるかではないのです)
ここをまず「認識」しましょう。
ここがスタートです。

明日はいつもの文法放送。
来週の月曜日は、今年のセンターの講評です。
この話の続きは、来週の木曜日です。

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