苦手なりの受験英語(アルク版)

学校の成績の上げ方実践例(9)

 今回はシリーズ9回目です。中2で英語の点数10点しか取れなかった私の姪が、高2の現在では98点を取り、学年4位の点数を取得自主的にシャーロック・ホームズの原書(英語版)読もうとするまでになった話をしています。私が姪を教えるようになってあらの記録は既にtwitterで順次つぶやいてきました。先に過去3年分のツイートをご覧になりたい方はここをご覧ください。そこには既に姪関係のつぶやきのみをまとめてあります。

今回のテーマ
辞書を引かせる

・該当のつぶやき

2011年9月15日(木) 22:58
姪の英語教室:俺「work の意味は分かる?」 姪「わかんない」 俺「じゃ辞書引け」 姪「え〜?!」 俺「何のために辞書はあるんだ?! 引け」 姪「(しぶしぶ引く)え〜と...え... あった!」 俺「なんて意味だ?」 姪「言葉!」 俺「...(´Д`;)」(解説:word と間違えている)

2012年3月22日(木) 20:35
中2姪英語教室:(現在授業中)homeをハウスと読み、busyをベリーと読む。sixはちゃんと読めたが意味が分からない。「じゃあ辞書を引いて調べろ」と言ったら今度は辞書が見当たらない。現在進行形で探し中だが10分探しても見当たらない。絶対平均レベルの生徒を学年トップにするほうが楽

2012年6月10日(日) 00:56
中3姪英語教室:thinkその2⇒ 俺「thinkの意味は分かる?」 姪「分からない」 俺「じゃあ辞書で調べなさい」 姪「え〜と〜〜〜... ああ、【〜に感謝する】かあ〜」 俺「なんだって!? どこ見てるんだ?」 姪「だって、ほらそう書いてあるよ!」 姪が調べたのはthankだった。

2012年9月8日(土) 16:18
中3姪英語教室:nothing を辞書で見つけるのに4分かかる: their をザと読む。stomach を調べるのに3分。when を毎回「何」と訳す。weak を「歩く」と訳す。later を辞書で引かせるとlate を引き「あった」と答える。later を見つけるまでに2分

辞書については色々過去に語った。私は、苦手な人には「紙の辞書」を推奨している。いや今は紙が良いかどうかの話ではない。

姪にどう辞書を引かせたのかの話をしよう。

 ご覧のように、姪は辞書を引きたがらなかった。そりゃそうさ。苦手なんだから引きたがらないに決まってる。しかし今まで辞書を引かないできたら、英語のテストで10点なんか取ってきた。だから引かせまくった

 数年前のいつだったか、どこかで誰かに「苦手な人には辞書を引かせるべきではない。代わりに引いてあげるべきだ」と言われたことがあった。その頃、まさにちょうどご覧のように姪は辞書と格闘していた。だから反論記事を当時書いた。

 当時私は姪に辞書を引かせまくっていた。辞書をめんどくさがって引かない姪に私はこう言った。「辞書は誰のためにあるのか? 先生のためか? 違うだろう。学習者のためにあるんだろうが! お前は学習者だろうが。 だったら引け!」と怒鳴った。

 当初は恐ろしく時間がかかった。

 ご覧のように1つ調べるのに3分4分かかるのは当たり前。さらに姪が「見つけた!」という単語は全然別の単語を調べていたことも多かった。1単語を引くのさえこのように重労働。しかしこの作業はこの姪ですら不可能な作業ではない。ご覧のように可能な作業なのである。私は姪にずっと辞書を引かせまくった。

 その結果。
 現在の姪は単語を辞書では引くのは全く苦にしなくなった。今は時間を決めて教科書の読解(和訳例作成)をやらせるが、ほっといても分からない単語は全部辞書で引く。このとき、もちろん辞書に載っている単語は意味が2つも3つもある場合があるが、姪は自分で考えて文脈から正しいものを選び出してくる。今じゃ1単語を引くのに30秒もかからない。そしてディクレクシア(識字障害)の間違いも大分減ったのである。
 
 
 そして現在の高2の姪は自主的に「シャーロックポームズ(英語版)を読もう!」などと思うようになるまでになったのである。ほっといても自主的に辞書を引かなきゃ読めるわけがない。

 中学の頃、私が代わりに辞書を引いてあげたら、果たしてこのようになったであろうか? もしなったと思うなら、代わりに辞書を引いてあげることで、英語のスーパーできらずが学年4位ぐらいになるまで英語ができるようになった例を1つで良いので私に例示して欲しい。

金曜日はいつもの文法放送。この続きは来週の月曜日です。

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