前回までのまとめ
英語の動詞には
・意味に、「〜を」のようなものが付いている動詞
・意味に、「〜を」のようなものが付いていない動詞
この2種類がある。
・意味に、「〜を」のようなものが付いている動詞 ...他動詞
・意味に、「〜を」のようなものが付いていない動詞...自動詞
と呼ぶ。
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love の意味は「〜を愛している」
意味に「〜を」がある。
したがって love は「他動詞」。
walk の意味は「歩く」
意味に「〜を」が無い 。
しやがって walk は「自 動詞」。
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・I love. は「不完全な文」。
(意味を考えると「私はを愛している」となるから)
・I love Taro. は「完全な文」。
(意味を考えると「私は太郎を愛している」となるから)
・I walked. 「完全な文」
(意味を考えると「私は歩いた」となるから)
・I walked on the street.は「完全な文」。
(意味を考えると「私はその道を歩いた」となるから)
・I walked on.は「不完全な文」。
(意味を考えると「私はを歩いた」となるから)
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今回はこの続きです。上のまとめの最後のほうの「不完全な文」を改めて持ってきます。
・I love. (不完全な文。「私はを愛している」となるから)
・I walked on. (不完全な文。「私はを歩いた」となるから)
これら2つは「不完全な文」です。要するに「何かが足りない」...だから「不完全」と言われてしまうのです。
では、それぞれ、足りない部分を「●」という記号を使って表現しましょう。私の授業ではよくこの「●」という印を付けます。
付けてみると↓こうなります。
・I love ●.
・I walked on ●.
もしも ● の場所に何らかの「単語」があれば、完全になりますよね。分かりますか?
今から覚えてもらいたい「用語」があります。それは「目的語」という言葉です。
・I love ●. の場合。
「他動詞・love(〜を愛している)」の「〜」が「●」のわけです。
他動詞の足りない部分、すなわち、「●」の部分を「目的語」と呼びます。
・I walked on ●.
「前置詞・on(〜を)」の「〜」が「●」のわけです。
前置詞の足りない部分、すなわち、「●」の部分を「(前置詞の)目的語」と呼びます。
つまり
・I love ●.
・I walked on ●.
これら2つの英文は⇒「(必要な)目的語が欠けている⇒だから「不完全な文」と呼ばれる」のです。ここがスーパー大事です。
ここまでよろしいでしょうか?
今日はもう1つ覚えてもらいたいことがあります。
今、覚えていただいた「目的語」についてですが、
⇒目的語は「"名詞"もしくは"名詞相当語句"しかなれない」
という知識を覚えてください。
単純に考えましょう。
I love money. (私はお金を愛している)
money は love の目的語になっています。それはよろしいでしょうか?
money は「お金」という意味ですね。品詞は分かりますか? 辞書で money を調べてください。そこには「名詞」と書かれているはずです。
では
I love beautiful. ←こんな英文がありえるでしょうか?
beautiful の意味は「美しい」です。辞書で beautiful の品詞を調べてください。そこには「形容詞」と書かれているはずです。
beautiful は形容詞ですが、無理やり「I love beautiful.」の意味を作ると、
⇒(私は美しいを愛している)...となってしまいます。変な日本語ですよね。だから"I love beautiful."は誤文なのです。
つまり「目的語」には「名詞」しかなれない、というわけです。
(なお、先程も書きましたが「名詞相当語句」というものも目的語になれます。もしも「名詞相当語句」とは何か知りたい場合は、ここから順番にご覧になってください。ですが、初学者は、まずは"名詞相当語句"は無視したほうが良いかもしれません。今は「名詞相当語句」というものを知らなくても大丈夫です。ず〜っと後で確認してください。)
今回は↓
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・I love ●.
・I walked on ●.
これら2つの英文は⇒「(必要な)目的語が欠けている⇒だから「不完全な文」と呼ばれる」
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↑ここをしっかり抑えてください。よろしいですね?
今回は以上です。金曜日はいつもの文法放送。この続きは来週の月曜日です。