今回のシリーズは「特殊な副詞」のお話です。
普通の副詞については、ちょっと前にやりました。今回はこの続きになります。
今回は特殊な副詞の説明です。一見すると、副詞っぽく見えない副詞を説明します。もう少し具体的に言うと、
1・場所に関係する副詞
2・時間に関係する副詞
3・自動詞に付随して、動作の補填的なイメージを付加する副詞
4・主に分離他動詞に使われる副詞
これら4つについて今回は紹介します。
では早速1番目だけやりましょう。
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1・場所に関係する副詞
例・here、there、home、abroad、upstairs、downstairs
これらは、辞書で調べれば分かりますが、みな原則「副詞」です。
まずは意味を確認しましょう。
here(ここに)、there(そこに)、home(家に)、abroad(海外に)、upstairs(上の階に)、downstairs(下の階に)
みんな「に」がついていますね。別に「で」でも良かったのですが、多くの場合で「に」が当てはまりやすいので「に」にしてみました。
副詞ではない場合の例を1つ考えましょう。
He went to the station.(彼はその駅に行った)
これは
He went to the station.
代名詞 自動詞 前置詞 冠詞 名詞.
(彼は)(行った)(に)(その)(駅).
といった形ですね。
では、↓これを見てください。
He went there.(彼はそこに行った)
これは
He went there.
代名詞 自動詞 副詞
(彼は)(行った)(そこに)
といった形なのです。
↓これは×ですよ
× He went to there.
なぜなら
He went to there.
代名詞 自動詞 前置詞 副詞
(彼は)(行った)に(そこに)
となり、無理やり意味を作れば
⇒彼はそこに に 行った
となってしまうのです。
つまり
・「to+場所(名詞)」を「場所を表す副詞(1語)」で表せる
という具合です。
こういう副詞は数が多くありません。
here(ここに)、there(そこに)、home(家に)、abroad(海外に)、upstairs(上の階に)、downstairs(下の階に)
これだけ覚えれば十分です。
例文を挙げましょう。
・He came here.(彼はここに来た)
・He went there.(彼はそこに行った)
・He went home.(彼は家に行った)
・He went abroad(彼は海外に行った)
・He went upstairs(彼は上の階に行った)
・He went downstairs.(彼は上の階に行った)
となります。
He went to the station.(彼はその駅に行った)
は正しいですが、↓これらは皆×ですよ
×・He came to here.(彼はここにに来た)
×・He went to there.(彼はそこにに行った)
×・He went to home.(彼は家にに行った)
×・He went to abroad(彼は海外にに行った)
×・He went to upstairs(彼は上の階にに行った)
×・He went to downstairs.(彼は上の階にに行った)
こういった「場所の意味を持つ副詞」が英語にはあります。これらは「副詞」として扱います。覚えておきましょう。
今週の金曜日はいつもの文法学習。この続きは来週の月曜日です。