苦手なりの受験英語(アルク版)

英語が苦手な高3の学習の難しさ(9)

英語が苦手な高3の学習は難しい、というシリーズである。

今回は、英語が苦手な人がやるべき文法事項の話である。「英語が苦手な人向けの優先順位」を述べるにとどめます。

【お断り】
●これは英語が苦手な高校生用の提案である。
英語が得意な高校生用ではない

普通の英語の先生ならば、以下の意見には違和感を感じるはずである。なぜなら彼ら(英語の先生)のほとんどは高校時代から英語が得意であったから。以下は英語が苦手人向けの順であり、得意な人向けの順ではない。

・関係詞・(・5文型)・不定詞・動名詞・分詞・接続詞・仮定法・前置詞・受動態・助動詞・比較・時制・時制の一致/話法・その他(強調・倒置・省略・否定など)

この順。ただし普通の英語の苦手な高3はこの全てができないであろう。したがって上の中から夏休みに終わらせられる分野に絞るべきである。
7月20日頃から始めて遅くとも8月10日までに1度終わる部分までに分野を絞るべきである。少し余裕があるケースでも、関係詞から仮定法までぐらいで限界であろう。(5文型は最悪省いても良い。ただし関係詞はしっかりやること(自動詞と他動詞の区別をつけること)

例えば7月20日に、この順番の前から(関係詞から)始めて8月10日くらいに仮定法で終わってしまったとしよう。そうしたらそこまで(仮定法まで)に絞ること。この場合、8月11日以後に関係詞から仮定法までの同じ問題をあと2回繰り返して解く。大体1度目で間違った問題はもう1度やるとまた間違うはずである。文法は1度やったぐらいでは全然覚えられない。だから何度も同じ問題を繰り返して解きなおす必要がある。詳しくはこちらのシリーズを(下から読んで下さい)!

夏休みに中に「3度」は同じ問題を解き直すこと。そのために8月10日までに1度終えるのだ。夏休み中に3度は解き終えるためには10日までに1度解いておく。そうすれば3度はギリギリ可能であろう。しかし本来ならば3度でも少ないくらいである。(ちなみに私は7度解き直している)

関係詞は英語が苦手な人の最難関である。特に「関係代名詞目的格」の理解ができなければならない。これが英語が苦手な人はそうは簡単にできないのである。さらに「関係代名詞目的格の省略」となると、まず不可能。私はこの克服に10カ月を要したくらいである。
不定詞も英語が苦手な人には難関である。大体いつも意味を間違うのである。

ちなみに、関係詞と不定詞は「英語が得意な人にとってはカンでできてしまう超〜〜〜楽勝な文法」である。この差が大きい。だから英語の苦手な人はここを時間をかけてできるようになる必要がある。英語が苦手な人にとって、関係詞と不定詞の克服は非常に困難である。

英語が苦手な人へ
 関係詞についてはここを参照して欲しい。
 不定詞についてはここから全部を参照して欲しい

文法問題集と解く場合、必ず全ての問題の英文に和訳例を書くこと。これが英文解釈の練習代わりにもなるからだ。

こうやってなんとか「文法に的を絞って夏休みを終えて欲しい」と私は思っている。

 金曜日は文法放送。この続きは来週の月曜日です。

(↓目次はこちら)
目次ページへ

-苦手なりの受験英語(アルク版)
-