今回は「名詞節」「形容詞節」「副詞節」という言葉の説明しましょう。
名詞節とはなんでしょう? 形容詞節とはなんでしょう? 副詞節とはなんでしょうか?
まず「節」についてです。これは前々回やりましたね。見損なっている人は確認しましょう。
「節」…文中の「意味のある塊」のうち、S+Vがあるもの
でした。
「節」は基本的には次の2種類で分類します。実は句とよく似ています。
・(A)先頭にある語句で分類
・(B)文中での「働き」で分類
この2つです
次の3つを
(A)先頭にある語句で分類
してみましょう。
9、I know that he loves her. (私は彼が彼女を好きなことを知っている)
that という単語から始まっているから⇒「that節」
10、I know the girl that he loves. (私は彼が好きな少女を知っている)
実はこの that は接続詞ではなく関係詞なので⇒「関係詞節」(thatから始まっているので⇒「that節」と呼ばないこともない。しかしthatが関係詞節の場合はあまり、that節とは呼ばれない)
11、When I read a book quietly at night, I feel very happy.(本を静かに読んでいるとき、私はとても幸福だと感じる)
when という単語から始まっているから⇒「whenの節」(「that節、if節」以外は、大体、“when「の」節”といった具合に、「の」という言葉が入ります。入らない場合もあります)
となります。
節の分類では、↑このように「(A)先頭にある語句で分類」でもよく呼ばれます。
しかし「(B)文中での「働き」で分類」でもよく呼ばれます。
(B)文中での「働き」で分類
…↑この分類法だと
・名詞節
・形容詞節
・副詞節
の3種類しかありません。
今回はこれを分かってもらうための回とします。
(B)文中での「働き」で分類するわけですから、
・名詞節とは、 ⇒文中で「名詞の働きをする節」
・形容詞節とは ⇒文中で「形容詞の働きをする節」
・副詞節とは ⇒文中で「副詞の働きをする節」
となります。
このままではまだ分からないと思いますのでもう少し噛み砕きます。
・「名詞の働き」とは⇒文の中で「主語」や「目的語」、(場合によっては)「補語」になる働きです。この回の「名詞相当語句」の説明を参照。
・「形容詞の働き」とは⇒「名詞」を修飾する働きです。この回を参照。
・「副詞の働き」とは⇒「名詞以外」を修飾する働きです。この回を参照。
ということは、
・名詞節とは、 ⇒文中で「主語」や「目的語」、(場合によっては)「補語」になる働きをする節」
・形容詞節とは ⇒文中で「「名詞」を修飾する働きをする節」
・副詞節とは ⇒文中で「「名詞以外」を修飾する働きをする節」
となります。
ここまでよいでしょうか?
では先ほどの、9〜11が
(B)文中での「働き」で分類
だと、それぞれ何に当たるかを確認しましょう。
9、I know that he loves her. (私は彼が彼女を好きなことを知っている)
「他動詞 know」の目的語が「that he loves her」である。目的語は名詞しかなれない。⇒「名詞節」
10、I know the girl that he loves. (私は彼が好きな少女を知っている)
この that は、loves の目的語がないことから分かるように関係詞。手前の「名詞 girl」を修飾している⇒「形容詞節」
11、When I read a book quietly at night, I feel very happy.(本を静かに読んでいるとき、私はとても幸福だと感じる)
「When I read a book quietly at night」は「I feel very happy」という文全体を修飾している⇒「副詞節」
という具合になります。わかりますでしょうか?
多くの参考書には「名詞節」「形容詞節」「副詞節」という言葉が踊っています。あるいは英語の先生方が、これらの言葉を使って説明してくださるでしょう。それらは↑上記のような役目を果たしているわけです。
前回で⇒「名詞句」「形容詞句」「副詞句」
今回で⇒「名詞節」「形容詞節」「副詞節」
を説明してみました。いかがでしょうか? こういった言葉が出てきたとき、しっかり意味を把握して、そして説明を正しく認識できればと思います。
明日はいつもの文法放送。次回は、月曜日の更新です。