苦手なりの受験英語(アルク版)

【分析】英語が得意な人が難しく感じる問題


今回はこの問題を見ていただけますでしょうか?

次の括弧に入る適切なものを選びなさい
If you (  ) your best, you would have passed the examination.

(1) will do
(2) do
(3) did
(4) had done

ではでは~

If you (will do) your best, you would have passed the examination
If you (do) your best, you would have passed the examination
If you (did) your best, you would have passed the examination.

はい、以上はみんな間違い!Ψ(`∀´)Ψ

正解は
If you (had done) your best, you would have passed the examination.

あってましたか?

これは「仮定法過去完了」という文法が働くので、たとえ時制が過去であってもこの部分は過去完了にするのです。 (仮定法過去完了とは「過去の事実と矛盾することを仮定する場合は過去完了で表現する」というルールです。だから答えは had done なのです) ←この説明で分からなかったら人は、お手元の参考書で仮定法過去完了の部分を読んでください。

実はですな、この問題は「英語が得意な人が難しく感じる問題」なんです。
英語好きな人はこの問題をよく間違えます。
「did」 と答えてしまったり、「do」、「will do」 と答えてしまう人もよく見受けます。

実は「仮定法」という文法は、英語の得意な人が「カン」を使って解くと間違えるんです。
元々彼らは「時制」という文法にやや疎く、さらにその「時制」をこんがらがらせる「仮定法」になると、余計「カン」が鈍り、よく間違うのです。

私が浪人時代、まだ偏差値が40前後の頃、そばに仲の良い「偏差値70近い友人」がおりました。
彼はいわゆる英語好きな人でした。
つまり「カン」で解く人。

文法の授業を受けていた時の話です。
「仮定法の授業」でした。ふと彼のノートを見ると、彼は「間違いを連発」しているんです。

私は凄く不思議でした。

 私にとって仮定法は簡単で簡単でしょうがない。
 ちょっとやっただけで楽勝。
 間違いようが無い、物凄く簡単な単元…に感じていたのです。

私は「正解を連発していた」のです。仮定法だけは。

偏差値70の彼は、偏差値40もない俺よりも、間違いを連発…
物凄い謎でした。

受験が終わってから色々英語の学習法やらなんやらを見ると
「仮定法が難しい」
と述べられているものを沢山見つけてまたビックリ!!!

私にとって仮定法ほど簡単に感じた文法は無かったのです。

ここにも英語が好きな人と嫌いな人の差があります。

前回のお話は
関係詞…得意な人には簡単。カンで解ける
      苦手な人には難しい。よく間違う。
というお話でした。

今回は
仮定法…得意な人には難しい。カンで解けない。
      苦手な人には簡単。よくあたる。
というお話でした。

通常の英語の先生は、「自分が難しく感じる仮定法みたいなもの」を念入りに説明してくれるのです。
しかし「自分が優しく感じる関係詞のようなもの」は念入りに説明してはくれない(下手をするできない)のです。
こういうところにも
「英語好きな人ばかり成績が上がり、嫌いな人は上がりにくい仕組みがある」
と私は思っています。

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