苦手なりの受験英語(アルク版)

なぜ英会話能力が身につかないのか?(5)

今回から連載再開です。どうぞ今後ともよろしくお願いいたします。

原因4・英会話ができない理由を学校教育(文法)の所為だと信じている
↑このように信じている人に非常に多く私は出会う。
 私は彼らに問いたい。

ではどのような学校教育が理想と考えているのか?
例えば↓こんな感じではなかろうか?

1・中高一貫の6年制。
2・英語の先生自身が英語がぺらぺらに喋れる。
3・英語の授業が多い。
4・英会話の授業が「専門」で存在する。
5・大学も推薦でほとんど行けてしまうので、いわゆる受験英語的な学習が少ない。その分、英会話に集中できる。
6・リスニングに力を入れる専門の教室がある。

どうだろうか? ↑こんなのが理想の形だとお考えなのではなかろうか?

実はこのような教育をする学校は存在する。何を隠そう「私が通った中学高校はまさにこのような教育を行った学校」であった。

1・中高一貫の6年制の学校であった。(高校からの入学者も多いが)
2・1人を除いて英語科の先生たちはみな英語がぺらぺらに喋れた。なお恐ろしいことに「英語科でもない先生の何人か」も英語が喋れた。
3・英語の授業は週に6コマあった。(通常の公立高校ならば2、3コマの時代であった)
4・NHKラジオの「基礎英語」もしくは「英会話」のテキストを教材とした授業が週に2回〜3回あった。そこで山ほど「Aさん Bさん」との会話練習をやらされた。
5・私の学校は特殊で多く(8割)が推薦で大学に進学ができた。したがっていわゆる受験英語的なものは恐ろしく少なかった。
6・LL教室という特別な部屋があり、ヘッドホンとマイクを使った専門の授業があった。

さあ、このようなところで育った私はどうなったか?

高3で come の過去形も言えないようなスーパー落ちこぼれとなった。
 今でも英語がスーパー嫌いになった。中でも英会話が最も嫌いになった。

1・中高一貫の6年制の学校であったため、私は高校受験をしていない。そのため例えば「不規則動詞を満足に覚えてない」。したがって、高3でも私は come の過去形が言えなかった。
2・英語科の先生たちはみな英語がぺらぺらに喋れて、よくネイティブの先生と授業中に話していた。私には「彼らが何を言っているか」さっぱり分からなかった。
3・英語の授業は週に6コマで、日曜日を除き毎日英語の授業があった計算になる。(土曜日に授業があった時代である)
4・NHKラジオの「基礎英語」もしくは「英会話」がテキストで、会話の練習をさせられた。これが苦しくてたまらなかった
5・私の学校は本当に特殊で、学校の成績さえ良ければ受験勉強は全く不要であった。99.9%の生徒は受験勉強らしいものを全くしていない。もちろん私もである。高3の10月頃に自分が推薦されないことが分かった後、そこからようやく受験勉強をし始めた。
6・ヘッドホンとマイクを使った専門のLL教室は私にとって「悪魔の部屋」だった。英語ができない私は体罰を受け、死ぬ思いであった。

このように「事は単純ではない」のだ。

今回の「英会話ができない理由を学校教育(文法)の所為だと信じている。」…という話題はまだまだ途中である。書き足りない。続きは次回に持ち越す。

この続きは来週の月曜日です。おっと今日は金曜日ですね。文法放送の情報はこの後に載せます。

(↓目次はこちら)
目次ページへ

-苦手なりの受験英語(アルク版)
-