苦手なりの受験英語(アルク版)

センター試験 英語 2009 パーフェクト攻略 第1部(2)

センター試験 英語 2009 パーフェクト攻略 第1部
こんにちは。
今日は「センター試験の大変さの基本知識」を紹介します。
今回は「一般的」な話です。つまり、2009年度のみならず、通年を通しての基本知識です。
2009年は2009年で単独で大変なのですが、それについては次回お知らせします。

センター試験の大変さの基本知識
以下で(1)〜(5)の5つのお話をしたいと思います。

(1)一般の試験とはやや違った形式の問題が出る
<例>
次の対話において、1〜4の語句のうち、ふつうは、ほかの3つ比べて最も強く発音される語を1つ選べ。
 A:Have you seen Jeff recently?
 B: No. has he changed his hair again?
 A: He sure has. This time, the (1)trendy (2)guy (3)dyed (4)it.
<コメント>
単語の中の「アクセント」を聞くのが普通だが、センターは文の中のどの語を強く発音するか、を聞いてくることがある。ちなみにこの答えは3。そのほか、グラフや絵を使った「ビジュアル問題」というものがあり、センター以外ではあまりお目にかからない。

(2)巧みなワナが存在する
<例>
空所に適切な英文を(1)〜(4)の中から選べ
 A: Look at all these bills! How can we ever pay them?
 B: I know --- we’re spending too much. 【     】.
 A: OK, but what?
 B: Well, we could sell the car and use the train.
  (1) We must try to earn a little more
  (2) We should be more economical from now on
  (3) We’ll have to do without something
  (4) We’re not saving enough money
<コメント>
普通に考えると(2)が答えに見えるようにできている。この問題を某所で皆さんにチャレンジしていただいたところ、「英語に自信がある人でも」多くの人が(2)を選び間違っていた。苦手な人ならなおさらである。正解は(3)なのである。
センターは、「人間の心理を突いたワナ」が巧みに追い込まれている。しかも英語が苦手な人ほど引っかかるワナである。まるで心理学者が「苦手な人だけひっかけさせよう」として問題を作っているかのようである。「センターは悪辣なワナしかない」と思ったほうが良いと思う。

 (3)センターは(一般の入試よりも)「簡単だ」という神話が存在する
<コメント>
単語的には、比較的平易な単語が出る、と言われている。そこが神話の原因ではないだろうか?
平易かどうか別として、一般の入試よりも日常生活(英会話)で使われる単語が出る。それを「平易」と呼ぶ人がいる。しかし本当に平易と言えるだろうか? たとえば上の(1)で言えば、dye(染める)という単語があるが、果たして覚えているか? 一般的な受験単語帳でここまで網羅しているもには少ないように思う。だとすれば、そこまで学習した受験生はどれくらい居るのだろうか? こうした面だけを取り上げても難しいことが分かるだろう。もっともこれはたいしたことはない。実際は(2)のような「ワナしかないところがセンター試験の難しさの根源」である。(2)の対策が大変なのだ!

 (4)英語が好きな人ほど有利で嫌いな人ほど不利な問題が出る
<コメント>
英語が嫌いな人は「英会話」が嫌いである(参照)。しかし、たとえば(3)で説明したように、英会話ではよく使われてもおかしくない単語がポコンとあることがある。しかも大概はそれがその問題の肝。その単語の意味を正しく知らないと正解が出せない問題であることが多い。
また、英語が嫌いな人は英語以外の力で解こうとするが、これがうまく行かない地球上ではありえない天気図や、TVゲームの常識では絶対ありえない動きを説明する図が正解であったことがある。時間がない状態の英語嫌いな受験生は「常識」で選び、間違うはずである。あと、ここもぜひ参考に。

 (5)付け焼刃ではない実力を問う問題が出る
<コメント>
苦手な人が付け焼刃では絶対対応できないもの代表例は、英文解釈である。長文を速く正確に読むことができない。苦手な人は遅く読んでも正確に読めない。速く読んだらなおさらである。解釈はどうしたって「演習量」が物を言う英語が好きな人はほおって置いても日常的に英文解釈の練習をし、英語が嫌いな人は日常的に英文から目をそむけるのである。
センターで出題される長文の長さは長くなる一方である。単語数で言ったら、2008年度はついに単語総数が4000語を超えた(4140語)。ちなみに2003年は3050語であった。この間、語数が減ったことは1度もない。年を追うごとに英語嫌いな人に不利になっている

センターの問題を解いて、私はいつも思うことがある。
私には
・英語が好きじゃないやつらは大学にいれてあげない
科学好きな人もいれてあげない
という声が聞こえる
のだ。
センターで高得点を取れる人は、よほどの英語好きだと思う。そして科学が嫌いだと思う。「ここの例のように」、科学知識が皆無であるほうが有利である。
「科学好きで英語が大嫌いな私」はとても腹が立っている。\(`0´ )/=3

次回は木曜日。次回は「なぜ2009年度は大変なのか」についてお話します。

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