苦手なりの受験英語(アルク版)

勉強法。苦手な人へ・指導者へ(2)

・英語好きになるには、先に得意にならなければならない

テーマ
英語を好きになろうとすべきか?

苦手な人へ
もしあなたが「英語好きになろう」と考えているとする。だとしたら、それは直ちにやめるべきではないか。

理由・「得意」が先で「好き」は後だから。

考えてみよう。あなたはなぜ英語が嫌いなのか?
・成績が悪い
・英文が読めない(英単語を発音できない)
・英文が読めない(書かれている英文の意味が分からない)
・英語が何を言っているか分からない(聞き取れない&意味が分からない)
これらが原因のはずだ。これらのために「英語が嫌い!」になっている、なったはずだ。違うだろうか?

じゃあ英語が好きな人はどうか? これが逆になる。
・成績が良い(良かった)
・英文が読める(英単語を発音できる)
・英文が読める(書かれている英文の意味が分かる)
・英語が何を言っているか分かる(聞き取れる&意味が分かる)
これらが原因だ。これらのために「英語が好き!」になっている、なった。

決して「英語が好き」→だ・か・ら成績が良かったり、読めたり、分かったりするわけではない。「因果関係が逆」である。

だから、最初は
・成績を上げる
・英文を読めるようにする(英単語を発音できるようにする・カタカナでいい)
・英文が読めるようにする(書かれている英文の意味が分かる・単語を調べ、和訳例を書く)
・英語が何を言っているか分かるように努力だけはする(実はここの改善は、苦手な人にはかなり難しいのではないか、というのが最近の私の研究後の見解)

まずは↑これらを目指すべきだ。「好きになろう」とは考えず、【成績を上げることだけを考えるべき】である

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指導者へ
もしあなたが英語ができない生徒に「英語好きになろう」と普段言っているとする。だとしたら直ちにやめてみるのはいかがだろうか?

理由・「得意」が先で「好き」は後だから。

そもそもあなたは「好きになれ!」と言われたので英語が(嫌いから)好きになったのであろうか? 想像の域を出ないが、おそらく違うはずである。
・英語の成績が(人より)良かった。
・発音を褒められた。
・なぜか英文が聞き取れた
などの経験があり、その結果、英語好きになったのではないか?

決して「英語が好き」→だ・か・ら成績が良かったり、読めたり、分かったりするわけではなかったはずである。「因果関係が逆」のはずだ。

「嫌いな人を好きにならせる」という発想自体を、最初は考えるべきではないと思う。英語ができない生徒には、まず、には「いかに英語を分からせるか・成績を上げさせるか?」を考えるべきであると思う。好きなるかどうかは「その後」であるはずだ。

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マウスバードの一言

英語命の先生ほど「英語を好きになりましょう^^」と言っている気がしてならない。「この言葉」は、英語嫌いな私にとって「かなりの不快な言葉」である。

・英語命の先生は(全てではないが)、数学がかなり嫌いなのではないかと思う。なので、私はそういう先生に向けてよくこう言ってしまう。

数学を好きになりましょう^^。

英語命の先生方。あなたはこの言葉をどう思うであろうか? 今どんな気分になったであろうか? 少なくとも「快感ではない」と思う。もしも仮に「不快に思った」とすれば、それが私の気持ちである。私が「英語を好きになりましょう」という言葉を聞いた時の私の気持ちは、それと全く同じなのだ。

今週の金曜日は文法放送。この続きは来週の月曜日です。

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