苦手なりの受験英語(アルク版)

勉強法。苦手な人へ・指導者へ(5)

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・苦手な人にはきめ細かい指示と先生が必要

テーマ
その指示は具体的か?(その2)

苦手な人へ
あまりに苦手なあなたは、英語の先生から、あなたような苦手な人だけに「特別に指示をもらう」場合がある。
例えば
・「これをやりなさい」といった参考書などの課題が与えられる。
・「この英文を暗記しなさい」といったものを与えられる。
といった具合である。
(その「質」や「量」については次回の話題に回す。今回はその【方法】を考える)

例えば、何か薄い副読本を与えれたとする。「これは、易しい本だから、音読しながら訳しなさい」とでも指示されたとする。

英語が苦手なあなたなら、まず、この段階で「ぽかーん」となるはずである。

【理由】
・英語が苦手な人は「アルファベットが大量に並ぶ英文」を見たくない
 (→やる気が削がれる)
・仮に見たとしても、1行目から「読み方が分からない」英文が並ぶ。
 (→音読ができない)
・訳例を作ろうにも、大抵1行目から「自信がない」
 (→自分が作った訳があっている自信が全くない。だから不安でつまらない。ますます英語が嫌いになる)

だからほおって置いたら「死んでもやらない」のである。私なら、友人のノートを借りて写して終わりである。今の時代なら、ネットの自動翻訳の世話を借りる。

全く無意味。しかし英語の先生にしてみれば「私はちゃんと苦手な人に的確な指示を出した。やらないお前らが悪い」というわけだ。

仮に、こういう課題が出されたら、もしやるつもりなならば、【簡単な解決法】がある。
こういう課題を手伝ってくれる(塾などの)先生を見つけて、協力してもらうのだ。
そうしてやっと「意味があるもの」になる。

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指導者へ

指導者の中には、自分が「適切だ」と思う参考書を苦手な人に渡して、「私は具体的な指示を出した」と言い張る人がいる。
ところどっこい、これは苦手な人にとっては「ちっとも具体的ではない」のだ。

 何度も悪いが「数学に置き換えて」みよう。

仮にあなたが、数学の先生から
「これは易しい数学問題集だ。そんなに厚くないから全部やるように」
とでも指示を受けたとする。まず次のようになると思う。

数学が苦手なあなたなら、まず、この段階で「ぽかーん」となるはずである。

【理由】
・数学が苦手な人は「数式が大量に並ぶ問題文」を見たくない。
 (→やる気が削がれる)
・仮に見たとしても、1問目から「意味が分からない」数式が並ぶ。
 (→数式の意味が分からない)
・問題を解こうにも、大抵1問目から「自信がない」
 (→自分が作った答えがあっている自信が全くない。だから不安でつまらない。ますます数学が嫌いになる)

こうなるはずだ。もしかしたら「中学高校時代にこうした経験を持った英語の先生」があなたではないか? しかしその先生は英語で苦手な人に「同様なことをしている」場合があるのだ。どんな優れた英語の参考書を苦手な人に与えたとしても、そのままではまず英語の苦手な人はそれをやらないのだ。

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マウスバードの一言

まず、私の主張として「英語の苦手な人には、塾などの先生が必要」というものがある。例えば
学校から何か例えば、何か薄い副読本を与えれたとする。「これは、易しい本だから、音読しながら訳しなさい」とでも指示されたとする。

塾などの先生がいれば
・「アルファベットが大量に並ぶ英文」を見たくないが、見ざるをえない
・1行目から「読み方が分からない」英文が並ぶが、読み方を教えてくれる。
・1行目から「訳例に自信がない」はずだが、違っていれば先生が直してくれる。合ってればお墨付きをくれる。
という具合になるはずである。

ただこれだけではまだまだ不十分だ。【勉強ノートの作り方】を彼らは知らない。
・ノートの左ページに英文を(コピーして)貼る
・ノートの右ページにその訳例を自分なりに【1行おきに】書く
・その自分の訳例を、先生と一緒に直していく
といった【具体的な指示】が必要だ。これでも不安なぐらいだ。本当なら私が昔作ったノートをサンプルで提示したいぐらいだ。

また「ものすごく手間と時間がかかる」ことも伝えなければならない。だからこそ「先生が居ない」と、どんな優れた参考書もやるわけがないのだ。

このテーマには「質」と「量」の話をまだしなければならない。それは次回に。

今週の文法放送はお休み。この続きは来週の月曜日(新年)です。
それでは良いお年を!

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