苦手なりの受験英語(アルク版)

文法の必要性の有無(13)

前回の続きです

質問です。
前回の例で挙げた、“What is war?” を「何戦争ですか?」と訳してしまうほどの英語の才能が乏しい人は、どうやったら「戦争って何?」と正しく意味を取ってくれると思いますか?

たぶん、ここを見ている「英語の才能があふれる人」は、そんなん丸ごと覚えちまえばいいだろ! たった3語じゃねーか! それぐらいできるだろうに! とおっしゃるような気がします。

私の意見はそうではないのです。
英語が才能がない私のような人間は、このたった3語の文を覚えるのでさえ困難、苦痛、よっぽどのことがない限り覚えられないのです。どうでしょうか? そこの「英語の才能があふれる人」? 信じてもらえるでしょうか? 「アホか」と思って信じてもらえない自信が私にはあります。ですが、これは厳然たる事実なのです。

英語の才能が乏しい人が、いつでも正しく意味を取るようになるために
↓このように単語1つ1つを文法で分解するのです。
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What …補語
is …第2文型の動詞
war …主語

第2文型の動詞 is(be) は「イコール関係を作る動詞」
したがって
war=what

だから、
What is war? の意味は「戦争とは何か?」という意味である。
be動詞が出てきたら常に「=関係」であることに今後も注意しよう!
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「英語の才能が乏しい人」が「上記の-------------で上下を囲まれた説明」を読んだら「分かりやすい」と思うはずです。

ここで断言します!

(1)「英語の才能があふれる人」は「上の-------で囲まれた説明」を読み飛ばしています。(誰がこんなチマチマした部分を読むものかよ! 読む奴なんて居るわけないだろ!)と思っていると思います。
(2)仮に読んだとしても「役に立つのかよ?」としか思えないはずです。
(3)誰がこんな細かいことを考えるんだよ? たった3語だぜ! と思うはずです。
(4)普通の英語の先生の感想は上の(1)(2)(3)のはずです

つまり、普通の英語の先生は、このような「英語の才能が乏しい人」向けの説明をすることがまずない。もしかしたら出来ないかもしれないということです。

特に
(3)誰がこんな細かいことを考えるんだよ? たった3語だぜ! と思うはずです。
という意見に注目しましょう。

じゃあ、細かく考えないと、「英語の才能が乏しい人」は「戦争って何?」と正しく意味を取ってくれるのですか

事実は、「英語の才能が乏しい人」は細かく考えないから「何戦争ですか?」となっているのではないでしょうか?
ですが「英語の才能があふれる人」は、この事実をなぜか認めてくれないのです。

続きは木曜日です。

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