苦手なりの受験英語(アルク版)

直訳と意訳と訳例と意味(14)

では今回はスラッシュ関係のお話の続きです。
、この形式の応用が「同時通訳の訳出法」につながるというお話です。

前回出てきた↓を例に挙げて説明します。
The Indians got everything / they needed / from the forest.

この文は、南米の話題の文章なんですが、それを踏まえて「スラッシュごと」に訳例を作ってみましょう。

The Indians got everything / they needed / from the forest.
インディオたちは全てを得ていた/彼らが必要としていた/その森から

これで「意味」を取ることも可能ですが、苦手な人のために、ちゃんと整理すると

「インディオたちは彼らが必要としてた全てをその森から得ていた」

となります。
よーく見てください。今回は【[ / ] ごとのブロック】を単純に並び替えたわけではありません。実はこのようにスラッシュごとの入れ替えだけでは上手く行かない場合もあるのです。特に「関係代名詞」が絡んだ場合、単純な並べ替えでは上手く行かないことが多いと私は思います。(今回は関係代名詞の省略があります)

それはさておき、ちょっと戻って
「インディオたちは全てを得ていた/彼らが必要としていた/その森から」
を考えます。

左から右には意味を取っていますね。でも「特に苦手な人は」このままでは理解が難しい。「ちゃんと筋が通る日本語」にしたい。
「できればこの順番で!」

実は、強引なんですが、この順番で「ちゃんと筋が通る日本語」にできます。

「インディオたちが得たものは全てでそれは彼らが必要なもので、出所はその森だ」

どうです? この訳例には、スラッシュ単独よりも、もっとすごい部分があります
The Indians got everything を「インディオたちは全てを得ていた」ではなく「インディオたちが得たものは全て」と「英単語レベルで<もっと左から右>」に意味を取っています。すごいでしょう? 実はこれは「同時通訳」の技術なんです。どのあたりがどのように同時通訳の技術なのか分かりますか?

というところで今日はおしまい。
最近いつにもまして多忙なんです。ごめんなさい。続きは火曜日です。
※実際は翌週の月曜日になりました。

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