苦手なりの受験英語(アルク版)

自動詞・他動詞の知識の効用(3)

まずは、自動詞と他動詞の説明をしましょう。(実はこの辺の再放送です)

【自動詞と他動詞について】
まずそれぞれの定義をはっきり覚えてください。

動詞…すぐ後ろに目的語を取れない動詞
動詞…すぐ後ろに目的語を取らなくてはならない動詞

この2つです。目的語というものを取るのか取らないのか、で区別します。
最初にこれを学ぶとき、よく「あれ? 目的語を取るのが自動詞だっけ? 他動詞だっけ?」と混乱します。
ゆっくりでもいいのでしっかり覚えてくださいね。「目的語を取るのが他動詞」です。取ってはいけないのが自動詞です。

ここで出てきた『目的語』という言葉も大事です。『目的語」って何だか分かりますか?
定義を言えますか?
『目的語』の定義って意外と正確に言えないものです。これも覚えてください。

目的語…訳す時、「〜」「〜」「〜」「〜」などとなる場合の「」にあたる『名詞(相当語句)』

です。これも覚えてください。
(実は正式な定義ではありません。自動詞と他動詞を学ぶ際の都合上の定義です)

ここまでいいでしょうか? 例を挙げて説明しますね。

---------------------------------------------
(1)I swam. (私は泳いだ)
(2)I had the book. (私はその本持っていた)

(2)から先に説明します。
・和訳例に「私はその本持っていた」と「」という言葉がありますね。
・「〜を」の「〜」に当たるのは「(the) book」((その)本)ですね。
・book は名詞ですね。
したがって、
 ★[the book]は、目的語
 ★had動詞
という分類になることが分かります。

一方(1)はどうでしょうか?
・和訳例に「〜」という言葉がありません
ということは目的語関係ありません
したがって
 ★swam動詞
という分類になります。
---------------------------------------------

ここまでいいですか?

---------------------------------------------
【自動詞の後に目的語を取る例】
今度は↓を見てください。

(3) I looked at the book.(私はその本見た)

・和訳例に「私はその本見た」と「」という言葉がありますね。
・「〜を」の「〜」に当たるのは「(the) book」((その)本)ですね。
・book は名詞ですね。
したがって、
 ★[the book]は、目的語 という分類になることが分かります。

ここで「あれ? looked は他動詞?」と思ってくれたでしょうか?
目的語があるから「looked」は他動詞、としたいところです。
ですが違います。look(ed)自動詞です。

さっきの(2)と違うところがあります。

(2)I had the book. … had の「すぐ後ろ」に[the book]がある
(3)I looked at the book.…looked の「すぐ後ろ」に[the book]がない。間に「at」という前置詞がある。

という違いです。
動詞は、直後に前置詞を置けば、その後ろに目的語を置ける
のです。

つまり
 ★動詞を使う場合、[動詞+目的語]  ★動詞を使う場合、[動詞+前置詞目的語] という順番になるのです。
---------------------------------

その動詞が自動詞なのか、他動詞なのかを正確に知るためには【辞書】を使わなければ分かりません。
辞書でその動詞を引っ張ったとき
・[自]と書いてあれば自動詞
・[他]と書いてあれば他動詞
です。

 金曜日はいつもの文法放送。この続きは来週の月曜日です。

(↓目次はこちら)
目次ページへ

-苦手なりの受験英語(アルク版)
-