苦手なりの受験英語(アルク版)

関係詞の謎と得意・不得意(12)

関係詞の謎と得意・不得意

では続き。問題にした(1)〜(6)までの英文を一気に紹介しましょう。

(1) I know a boy(who● has the book.
(2) I know the boy(whomshe loves ●.
(3)She lives in a house (which● stands on a hill.
(4) She lives in a house (whichhe built ●.
(5) She lives in a house (whereI lived.
(6) She lives in a house (whichI lived in ●.

以上ですね。上の(1)〜(6)のうち
 (1)〜(4)と(6)が「●のところが欠けている」英文
 (5)のみが「欠けている部分がない」英文
でした。

「●のところが欠けている」英文(1〜4、6)の場合
↓の表を使います。























   (A)

(B)


主格

(主語がない)


所有格

(所有を表す語がない)


目的格

(目的語がない)

who whose whom
物か動物 which

whose

of which


which


これらは全て関係代名詞なのです。つまり「欠けている部分がある場合、関係代名詞を使う」のです。(注意:「所有格」は欠けているとは言いづらい。これに関しては今回は言及していない)

一方
欠けている部分がない」英文(5)の場合
↓の表を使います。
























    (A)
(B)
存在しなければならない文の要素は全てある
場所 where
when
理由 why
方法 how(the way)


これらは全て関係副詞なのです。つまり「欠けている部分がない場合、関係副詞を使う」のです。

ここまでよろしいでしょうか?

さて、ここで大きなことを1つ言います

今回使った英文↓

(1) I know a boy(who)● has the book.
(2) I know the boy(whom)she loves ●.
(3)She lives in a house (which)● stands on a hill.
(4) She lives in a house (which)he built ●.
(5) She lives in a house (where)I lived.
(6) She lives in a house (which)I lived in ●.

ですが、、、、

これらの英文の意味が正確に分かりますか?

英語が得意な人なら「そんなんわけないよ」と思うと思います。

ところがドッコイ! 英語が苦手な人は、このような関係詞が使われた英文の意味の把握が苦手なのです。
特に、
 (2) I know the boy(whom)she loves ●.
 (4) She lives in a house (which)he built ●.
この2つの英文の意味を作るのが極端に苦手です!

得意な人はここで「うそだろう?」と思うと思います。彼らにとって、(1)〜(6)みたいな英文の意味を捉えるのは簡単なのです。
しかし、苦手な人違います
 (1) I know a boy(who)● has the book.
でさえ、意味が正しく捕らえられない人が大勢います。

多くの英語の先生はこの事実を認めません
お疑いなら、ぜひ試して欲しいです。
もし、あなたが英語の先生であれば、ぜひ(1)〜(6)を英語が苦手な生徒に「訳してみろ!」と出題して欲しいです。
苦手であればあるほど、多く間違えると思います。(2)、(4)に関してはほぼ100%訳例を間違えると思います。特に(2)は絶対に間違えるはずです。

ここを見ているあなたも、英語が苦手である自信があるなら、ぜひ(1)〜(6)の英文の訳例を試しに作って欲しいと思います。
ぜひ作ってください。解答例(訳例)については次回で紹介します。

次回は木曜日の予定です。

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