苦手なりの受験英語(アルク版)

2015年度 センター試験英語講評

今年もセンター試験が行われました。受験生の皆様お疲れ様でした。

今年は前年度と比較して、同じか易化したような印象が私にはあります。センターでは珍しく、満点が普段より多数出てもおかしくないと思います。
・最大の変更は第2問のCでしょう。後は問題の場所が変っただけでの印象です。(単語の類推問題が第6問へ移動したのは驚きでした^^。)

最も変った第2問のCも基本的には普通の英語学習で対処できる問題。今年は注目すべき問題(悪問)もなく、とても良い印象です。いつもなら正答率が悪そうな難問の1つや2つを紹介するのですが、、、。(それとも第2問のAの問10とか、みんな間違えるのかな…)

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さて、毎年、センター試験の内容を「苦手なりの受験英語」ではオリジナルの視点で批評します。それは「英語嫌いにとって適切な問題であったかどうか」です。

 英語を賛美し数学・科学を難しいと決め付け卑下するようなものが多いと、マイナス評価。無いとプラス評価です。また英語を賛美するために、常識的にありえない内容の英文が入ると大マイナスになります。

 例えば2012年度のセンター試験は最悪でした。上で挙げたものが惜しげもなくふんだんに盛りこまれていました。この年のセンター試験の問題はあまりに酷く、この年のセンター試験の所為で、英語嫌いはまず英語好きになることは未来永劫ずっとなくなる、、、、というような酷すぎる問題でした。

 今年は…今までで最も良い年です。

注目すべきは第5問と第6問です。

 第5問ではアメリカ人と思われる人物と英語の先生とのメールが出題されました。アメリカ人が書く英語なんだから、英文がナチュラルなのは当たり前。また返信の英文が(たとえ日本人であっても)英語の先生なのだから、ナチュラルなのは不思議ではありません。自然です。さらに、例で出てくる娘は「数に対して好きであり、数学の授業が好きである」としています。数学が嫌いで難しいみたいな文章しか、(特にセンター試験の)英語の問題では普通出ません。しかし今年はそうではない。これは凄いことだと思いました。

 第6問はなんと全体で科学の話をしている。しかも科学が嫌だとか難しいとか一言も書いていない!

 英語が嫌いな受験生はこれでは文句がつけようが無い。こんな年が今まであっただろうか? センター試験英語問題の作成者様、お疲れ様でした。敬服いたします。m(_ _)m

来年もこういう問題であることを祈りつつ、今年の講評を終わりにしたいと思います。

金曜にはいつもの文法放送。来週の月曜日はレギュラーの話に戻ります。

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