苦手なりの受験英語(アルク版)

なんで余計な教材・参考書をやるの?(7)

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 まず前提を書きます。
 今回のターゲットは「英語が苦手な人」です。偏差値が40台かそれ以下の人と考えて下さい。少なくともいつも平均以下の点数しか取れないような人がターゲットです。また「高校生・浪人生」をターゲットとします。ここは「苦手なりの受験英語」ですから。浪人生も含めますが、基本的には「予備校生」を想定しています。宅浪生は想定していません。

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 前回は高校生のケースでした。今度は浪人生の場合を考えます。もちろん、かつての私のような英語が苦手なことには自信があるような浪人生に限ります。私が浪人したての頃、私の英語の偏差値は30.5でした。

 このくらいアンポンタンだと、成績を上げたいと真剣に考えた場合、教材・参考書がめちゃめちゃ欲しくなります。ですがちょっと待って下さい。教材なら予備校がちゃんと用意してくれるではありませんか! あなたは志望校に合わせたコースを選んだはずです。予備校はそれにあわせた適切な教材を用意してくださるはずです。

 今はちょうど4月なので「今の時期なら言える苦言」を言います。予備校生活が始まると、徐々に予備校に来る生徒は減ります。4月に100人入る教室が満杯だったとしたら、1月には50人もいないでしょう。なぜか? 予備校の授業についていけなくなる人が徐々に増えるからです。マラソンみたいなものです。最初のうちは先頭集団ができますが、徐々に脱落していきます。授業は内容は徐々に難しくなります。前の内容が分かってないと、前に進めなくなります。

 授業前に予習できない生徒は、いずれ確実にその授業に出なくなります。徐々に難しくなるからです。もっとも最近はサボっても、ビデオによる学習がありますね。何らかの都合で授業に出れなかった場合はビデオは都合がいいですね。ですがそれはサボりやすくもなる両刃の剣です。結局いずれサボる人は予習をしません。サボらない人も油断はできません。最初のうちはビデオの予習もする人もそのうち聞くだけになる人が増えていきます。予習する時間が足りなくなるから。

 まず、通常のよくある長文解釈の授業を考えてみましょう。長文解釈の授業ならば、長文の長さは徐々に長くなります、単語レベルも後になればなるほど上がります。4月は90分で500words ぐらいの長文をやってたとしたら、来年1月は90分で4倍の2000words ぐらいの長文をやることになります。5月で早くも増えます。したがって4月は予習してついていけたとしても、5月で早くも脱落者が出ます。彼らは予習が辛くて予習するのをやめてしまうのです。そうすると授業に出なくなるのです。最初から予習しないなんて問題外です(ですが実際は多くいます。こういう方々はほぼ99%脱落します)。予習せずにビデオだけ見てる人も、そのうちビデオも見なくなりやすいです。こうして脱落者が出ます。

 脱落者はどういう行動を取るのか? 次のようになります。
 予備校の場合、高校と違って「授業に出なくても叱られない」のです。すると「ちょっとぐらい授業に出なくても何とかなるだろう」と思ってしまう人が出てきます。そういう方々は、類は友を呼ぶで集まって、皆でサボります。みんなで口々に「何とかなるだろう」と言い合います。同じ考えの人が集まって、皆で「最悪、参考書でなんとかなるさ」と言い合うのです。そして「参考書で何とかなった人の例」を探し始めます。

 そりゃ、参考書でなんとかなる人はいますよ。でも「参考書でなんとかなる人」は、授業があったらサボりません

 「参考書をやる作業」も「授業の予習をする作業」も同じですから。で「授業の予習ができない」んだから、「参考書なんか1人でできるわけが無い」。彼らはこういう前提を思いつくことができません。仮に思いついても脳みそから消します。都合が悪いから。

 このように「自分に都合のいい妄想」を信じるしかなくなった人は、確実にどんどん成績が下がります。困れば困るほど「都合のいい妄想」が強まります。彼らは「授業よりもきっといい参考書が絶対にある」と思い込みます。サボったのを挽回したいから・しないと困るからです。しかし浪人時代、授業を1回もサボらなかった私に言わせれば、予備校のテキストのほうが桁外れにはるかに優れています。理由があります、予備校のテキストは最新の情報に基づいてテキストを作っています。志望校にあわせたいい教材を編集しているのです。だからものすごく合格に近いのです。しかし「授業よりいい参考書があるはずだ」と主張する人は、そう考えません。参考書で十分と思い込んでいます。「参考書が優れてないと自分が困るから」そう思うだけです。

 授業をサボる彼らの言い訳は決まっています。それは「自分のペースでやりたかったが授業は合わなかった」というものです。この「自分のペース」というのが曲者です。いい言葉に聞こえるのです。しかし「自分のペースに合わせる」というのは、実はやりたくないものは「やらないで後回しにする」という意味です。やらないで後回しにする時間がなくなる」⇒「間に合わない」というコンボになるのです。せっかく予備校が「間に合うペースを研究して作ってくれているのに、それに合わせないのだから、どんどん合格の確率を減らしています。まさに「マラソン」です。自分のペースで走ったら、どんどん先頭集団から置いてけぼりになるでしょう。理想に近いペースを予備校が作ってくれていて、それに合わせれば合格するのに、彼らはそれに合わさないのです。

 マラソンの先頭集団は最後にスパートをかけます。受験も同じです。受験の先頭集団は、1月2月に向けてさらにペースアップします。だからそれについていけない脱落者はますます彼らとの差が広がります。偏差値が下がります。だから脱落者は「短期間で成績が上がる、魔法のような参考書」をさらに探し始めるのです

ですが
 ⇒「仮にそんなもの都合がいいもの(短期間で成績が上がる、魔法のような参考書)が合ったら、受験生はみんなそれをやるはず」です。誰だってできるだけ短期間で成績を上げたいんだから。
だから、そんなものはないのです。

 それでも脱落者は何にもやらないわけにも行かないのです。だから何か参考書やりますですが⇒「そんなんで、予備校をサボらずに1年間きちっと学習した人に勝てるとお思いでしょうか?

 そんな余計な参考書など不要です。予備校に通われているのなら予備校のテキストで必要十分なはずです。そうは思いませんか? 予備校だって合格実績を上げたいのです。予備校は合格実績を上げたいプロの指導者が考えたあなたに最適な教材と環境と、なにより「合格へのペース」を与えてくれているのです。それに合わせるべきなのです。どうでしょうか?

 予備校生と参考書についての話の基本は今回で話したことで終わりです。ですが次回はある予備校生と参考書についてのちょっとしたヒドイ話を付け足します。
今週の金曜日はいつもの文法放送。この続きは来週の月曜日です。

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