苦手なりの受験英語(アルク版)

マウスバードの英語教育の見解(9)

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文法の授業

私の見解
綿密な戦略と戦術をもって導入すべきである

2回に分けて語る。今日は後編

 4つのことを書きたい。

:なぜ英文法が授業で消えたか? 英語好きの多くが文法嫌いだから。
:すべての人に文法学習は必要ではない。しかし不要な人は10人に1人ぐらいしかいない。英語教師は概ねこの少数派
:逆に言えば、10人中9人は多かれ少なかれ、文法が必要である。
:文法をきちんと教えられる人は極端に少ない。

後編は
:逆に言えば、10人中9人は多かれ少なかれ、文法が必要である。
:文法をきちんと教えられる人は極端に少ない。
について書く。

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:逆に言えば、10人中9人は多かれ少なかれ、文法が必要である。

前編で書いたように、
・10人中1人ぐらいは本当に文法が不要。こういう人しか普通英語が好きならず、英語の先生にもならない。
・おまけに英語の先生のほとんどは英文法が嫌い→だから30年前ぐらいに高等学校の必修科目から「英文法」は消された。

10人中1人ぐらいは本当に文法が不要...ということは
⇒逆に言えば、10人中9人は多かれ少なかれ、文法が必要ということになる。

 文部科学省が定める必修科目に英文法が無くても、授業科目に英文法を取り入れている高等学校は実はけっこうある。以下の場合そうなる。

1・(多かれ少なかれ)文法の力が「必要」と感じている人が、英語科の主任かなにかに成ってる場合。
2・文法をやったほうが成果が上がる・重要だと考える人が、英語科の主任かなにかに成ってる場合。

 実は気の利いた進学校ならば英文法の授業はあるものである。そのほうが進学実績が高いことを知っているからだ。10人中1人は文法が不要だが、大多数の残りの生徒のために文法の授業がしっかり導入されているのだ。

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:文法をきちんと教えられる人は極端に少ない。

 とはいえ、文法をきちんと教えられる英語の先生はどれくらいいるだろう?「英語の先生になるような人は、普通、文法が不要な人だ」、と前編で書いた。つまり、先生自体が「文法をよく知らない」というケースが多発する。知らないものを教えられるわけがない。
 私は数年前、アメリカの大学院まで出て高校の英語教師になった人物と交流があった。彼はとても流暢な英語を話していた。その彼がこう言った。「分詞構文って何? 教えてくれないか?」 これでよく高校教師ができたものだ、と私はびっくりしたものだ。

 私の文法力は浪人時代に身に付けたものだ。文法の教え方がとても上手な先生が2名いらした。そのお二人とも「元々英語が苦手だった」という経歴の持ち主だった。(井川治久先生小林弘先生

 こんな先生はめったにいないのが現状だ。例えば、同じ予備校の別の先生は、教え方は標準以上の先生であったが、「文法はつまらん。面白くない」と授業でよく言っていた。それが普通の英語の先生の文法に対する感想だろう。ただし、この人はかなり「マシ」である。文法はちゃんと知っていたし、適切に過不足なく文法を教えてくださったのだから。(分詞構文も知らない高校英語教師とはえらい違いである) ただ、文法を「嫌々」教えていた感触は拭えない。

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 今後、仮に「完全に英文法が見直され、授業に取り組まれる」ようになっても、以下のような問題点が生まれると思っている。

1・高校教師自体が英文法を知らない
2・高校教師自体が嫌々英文法を教える
3・仮に英文法をちゃんと知っていても「教え方が下手」

3がもの凄く大事であると私は考えている。「英文法をちゃんと知っている先生」ですら稀なのだ。その「稀な先生」の中でも「英文法の教え方が上手」でなければどうなるか?

  ⇒「英文法わからない! 難しい! 嫌だ!」

となってしまうのである。これでは意味がないだろう。

 だから、仮に「英文法」が必修科目に戻っただけでは、効果はないと私は考えている。

A・英文法をちゃんと知っている
B・英文法の教え方が上手

このA・B2つが揃っている先生が英文法を教えないと意味と効果がないと私は思う。

 浪人時代に「このA・B2つが揃っている2人の先生」に教わった私は、非常に幸運であった(おかげで英語の先生なんか私はやれているのだから)。このような先生が高等学校に1人でもいれば、英語を嫌う生徒が救われると私は思う。文部科学省のえらい方にはぜひそうなるように「戦略と戦術」を持って取り込んで欲しいと、私は願っている。

 ただ、、、、しかし、、、「まず叶わない」と私は思っている。彼らは文法が嫌いなのだ。彼らが、大嫌いな「文法」の普及に「適切に舵を切る」はずはないのだ。

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 以上で「マウスバードの英語教育の見解」シリーズは終了とする。皆様いかがだったであろうか?

 来週の月曜日は雑談を入れます。再来週の月曜日から新シリーズを始めます。今週の金曜日はいつもの文法動画です。( ゚ぺ)ノ ヨロシクッ!

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