中学時代に受動態で初登場した「過去分詞」が次に出てくるのは「完了形」です。
現在のカリキュラムでは、中学時では「現在完了形」のみを習います。(過去完了形は高校時に習う)
よって、ここでは現在完了形を軽く説明します。
完了形は日本語にない概念なので、ここでつまずく人は多いようです。
まず、普通の現在形の英文と過去形の英文を並べて書きます。
現在形:He lives in Osaka.(彼は大阪に住んでいる)
過去形:He lived in Osaka.(彼は大阪に住んでいた)
上は「現在形」。彼は今大阪に住んでいます。
下は「過去形」。彼は過去に大阪に住んでいました。しかし今は大阪に住んでいません。あくまで過去の話をしています。
今度は「彼は2年間大阪に住んでいる」という意味の英文を作ることを考えましょう。
・彼は今も大阪に住んでいる...じゃあ現在形で表すべき?
・いや、「2年間」ってことは、2年前にも住んでいたってことを示さなければならないではないか!...じゃあ過去形?
↑というようなことを考えて欲しいのです。
こういう場合に使う表現が「現在完了形」です。
現在完了形は「過去の1時点から現在までの係わり合いを示す場合に使う」表現なのです。
要するに、過去と現在の両方の意味をあわせ持っているのです。
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現在完了形の作り方
have + 過去分詞 (ただし、主語が三単現の場合は has + 過去分詞)
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したがって、「彼は2年間大阪に住んでいる」という意味の英文は
⇒ He has lived in Osaka for two years.
となります。
このように、完了形でも過去分詞を使うことになります。ここまでよいでしょうか?
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ただし、このあとこのシリーズで紹介する「過去分詞」は、このような完了形のニュアンスは全く関係がありません。
このあとこのシリーズで紹介する「過去分詞」は、前回やった「受動態」のニュアンスを多分に含みます。
したがって、この後のシリーズを読むにあったって、「受動態」のほうをしっかり理解して、仕組みを覚えて置いて下さい。
よろしいでしょうか?
今週の金曜日はいつもの文法放送。この続きは月曜日です。