苦手なりの受験英語(アルク版)

特殊な副詞の解説(3)

特殊な副詞(一見すると、副詞っぽく見えない副詞)の説明の第3回目です。

1・場所に関係する副詞
2・時間に関係する副詞
3・自動詞に付随して、動作の補填的なイメージを付加する副詞
4・主に分離他動詞に使われる副詞

これら4つのうちの3番目です。

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3・自動詞に付随して、動作の補填的なイメージを付加する副詞

up、down、right、away、forward, out, on, off などは、「自動詞に付随して、動作の補填的なイメージを付加する副詞」として使われる場合があります。
大抵の場合、
<[自動詞]+【副詞】+「前置詞」> + 〜

<[自動詞]+【副詞】>
という組み合わせで使われます。

例1
I went up to Tokyo. (私は東京に行った(上京した))
She walked down to the hotel. (彼女はそのホテルまで歩いた)

この2つは up も down もなくても意味は成立します。この場合なくても概ね同じ意味と解釈されます。
このときの up や down は必ずしも土地の「高さ・低さ」と関係しません。
 なんとなく「行きにくい場合」→ up
 なんとなく「行きやすい場合」→ down
  を[自動詞]と前置詞」の間に入れてあげます。

例2
He came right to the door. (彼はまっすぐにそのドアのほうにやってきた)
このrightはなくても意味は成立します。しかしこの場合はないと「まっすぐに」という意味が消えてしまいます。

例3
We did away with this rule.(我々はこの規則を廃止した)
このawayはなくても意味は成立します。しかしこの場合は、awayがないと「廃止した」という意味ではなく「処置した」という意味になってしまいます。なぜなら
・do away with 〜 「〜を廃止する」
・do with 〜 「〜を処置する」
という具合に使う熟語だからです。

例4
The truth will come out.(その事実は明るみになるだろう)
このoutはなくても意味は成立します。でも少し意味があやふやですね。come out で「出てくる、公になる」といった意味になります。come は自動詞で、out は副詞扱いになります。

こんな使い方(自動詞の意味を補填する使い方)をする単語があります。これらは【副詞】とされます。
以上が「自動詞に付随して、動作の補填的なイメージを付加する副詞」の説明でした。

今週の金曜日はGWでいつもの文法学習はお休みです。この続きは来週の月曜日です。

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