・苦手な人は具体的な指示がないと学習できない
『テーマ』
その指示は具体的か?
【苦手な人へ】
英語が苦手なあなたは、英語が得意な人に勉強法の意見を求めることがあるかもしれない(普通はない。あるとしたら試験前や試験後の悪い結果を受けたときなどの「特に苦しい時」だけである)。
しかしその「得意な人の勉強法」は、あなたには「ピンとこない」はずである。あなたの場合は「あなたにピンと来る【具体的な勉強法】を探す」のはどうか?
あなたが、得意な人に意見を聞く場合、だいたいあなたが耳にする意見は以下のようなもののはずである。
・洋楽を聞け
・単語・熟語を覚えろ
・英会話番組を見ろ
・英文を音読をしろ
これをどう思うか?「少し変な気がする」はずだ。
だいたい↓こんな感想&結果になるはずだ。
・洋楽を聞け
→何を聞くの? 英語の授業で聞かされる曲ならとっくに聴いてるぞ。
→ビートルズとかならとっくに聞いたぞ(聞かされたぞ)。でも成績になんか響かないぞ。
⇒【結果】聞くか聞かされるかするが、その後聞かなくなる。
・単語・熟語を覚えろ
→何を覚えるの? 教科書の単語熟語ならテスト前に覚えようとしているぞ(実際は覚えきれないが)。
⇒【結果】今まで通りで、ろくに覚えない(覚えられない)まま。
・英会話番組を見ろ
→見たくない。もしくは我慢して見たけど、内容がさっぱりわからないぞ。
⇒【結果】2度と見ない。
・英文を音読をしろ
そもそも、1つ1つの英単語の読み方が分からない。だから教科書が読めない。読む気がしない。
音読して意味があるの? ある気がしないのだが。
⇒【結果】やりたくてもやれない。まずやる気がしない。
「あなたにピンと来る【具体的な勉強法】を探す」のはどうか?
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【指導者へ】
英語の指導者は、自分の経験がベースのはずだ。
あなたは
・洋楽を聞いてきた
・単語・熟語を沢山覚えた
・英会話番組を見てきた(今でもよく見る)
・英文を音読をしてきた
という経験を積んできたはずである。だから、そうしろと英語の苦手な人に言ってしまうのだろう。ただし、これは英語が苦手な人にとっては「具体的ではない」のだ。
数学の勉強に置き換えてみよう。
数学の勉強法を数学が得意な人に訪ねたとしよう。以下のように言われたとしたら、あなたはどう感じるか?
・数学バズルを解こう
・公式を沢山覚えよう
・数学教育番組を見よう
・数学の問題を熟読しよう
↑これらをどう思うか?
ピンとくるか? 【具体的な勉強法の指示に思えるか?】
数学が得意になりそうか? 数学のやる気がでるか? あなたは実際実践する気があるか? あるいは実際したか?
⇒全て該当しないと思う。違うだろうか?
「苦手な人」に、具体的な勉強法を示さない指導者の指導は【怠慢】だと私は思う。
しかし、大半の英語指導者は「具体的な勉強法」を示していないと思う。また示した場合も、「(苦手な人にとって)変な指示」になると思う。これについては次回に。
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【マウスバードの一言】
・洋楽を聞け
・単語・熟語を覚えろ
・英会話番組を見ろ
・英文を音読をしろ
↑
これらはもちろん私が中学高校で散々言われたことである。だが、1つとしてピンとこなかった。
特に
・洋楽・英会話番組
これらが本当に意味が分からなかった。こんなの聴いたり見たりして「1点でも定期テストで点が取れる」とは到底思えなかった。
・単語・熟語...これは→覚えようとして「失敗している」わけだ。
指導者からは概ね「覚えろ」としか言われなかった。得意な友人や先生からは「こんなん、何度か読めば覚えられるじゃん」と言われ、何度も読んでみたが、ちっとも覚えられなかった。私が知りたかったのは「【俺でも覚えられる】単語熟語の覚え方」であった。何度か読んでもちっとも覚えられなかった。(そもそも、その英単語は「なんと発音するのか」が分からないから読めない)
・音読は「そもそも英単語が読めない(発音できない)」。だからできない。しかし、得意な人はできる。私はそういう得意な彼らに対し劣等感を感じた。心底やる気が失せた。
私が知りたかったのは「具体的な勉強法」であった。しかしこれをなぜか私は、中学・高校で英語の先生から教わった覚えがないのである。
「具体的な勉強法」は、井川治久著「早大100%合格作戦」新声社...という本(絶版)を高3の時に読んで初めて知った。それを実践したのが私の浪人時代だったのだ。(この具体的な方法を私なりに書いたものこそ、私のサイトやこのブログで書いてある方法にほかならない)
今週の金曜日は文法放送。この続きは来週の月曜日です。