苦手なりの受験英語(アルク版)

直訳と意訳と訳例と意味(7)

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では得意な人の英文の考え方について今回は取り上げます。
得意な人は、英文を読んだ(見た)ときの反応というか、どうとらえるのか、について説明します。

得意な人は「意訳例」を作る……と前回はしました。しかしこれは正確ではありませんでした。ごめんなさい。得意な人の全員が意訳例を考えるのではなく、概ね以下の3つに分類されると思います。

得意なAくん…「意訳例にこだわる」
得意なBくん…「できるだけ左から右につながるように文節を区切って、文節ごとに捕らえる」
得意なCくん…「日本語の訳例など考えない」

以下、それぞれを説明していきましょう。

意訳例にこだわる 得意なAくん」の場合です。
今回のケースで言えば
I had to walk around, lookng for a stand ashtray.
Instead of resting, I was just tiring myself.


私はスタンド灰皿を探すために歩き回らなくてはならなかった。
休む代わりに、ただ疲れただけだった。
のような訳例を作り上げます。これは訳例の1つだから、もっと良い訳例も考えられるでしょう。少なくともひと昔前、ふた昔前の受験生は、このタイプが一番多かったように思います。というのは「昔の受験英語は訳例を作らせる問題が主流であったから」です。
参考
(このとらえ方を突き詰めると翻訳家の作業になります)

ところが最近はそうではなくなってきました。解釈問題が長文化し、訳出させる設問が激減したからです。現代受験英語は、いかに速く、多く、正確に意味をとらえるか…ということを考えなくてはならなくなってきたのです。
そこで生まれたのが「できるだけ左から右につながるように文節を区切って、文節ごとに捕らえる」読み方です。それで今回の訳例を作ると

私は歩き回らなければならなかった、探しながら、スタンド灰皿を。
休むことの代わりに、私はただ、疲れさせていた、自分自身を

といったものになるでしょう。これがBくんの読み方です。ただどうでしょう? もし「訳出しなさい」という試験問題だったらこの訳例はどうですか? 少なくとも「この順番」なら問題がありますね。この訳例は"日本語"の語順として「間違い」でしょう。正しく入れ替えて「私は、スタンド灰皿を探しながら歩き回らなければならなかった。休むことの代わりに、私はただ自分自身を疲れさせていた。」とすれば、日本語としてなんとか正しくなると思います。美しさはないですが。正しい順番にすると見事な直訳例になるのが特徴ですね。

しかし、「私は歩き回らなければならなかった、探しながら、スタンド灰皿を。休むことの代わりに、私はただ、疲れさせていた、自分自身を」という訳例は、「できるだけ左から右につながるように」とらえています。意味の把握であれば「速く正確にとらえている」ことにはなるのではないでしょうか? 現在の受験英語の長文問題は、美しい訳例よりもいかに速く読むか速読力勝負!…と行った側面があります。だからこうした訳例を作ることもあるでしょう。これができるのならば長文を速く正確に読める→成績が上がることになると思います。
(このとらえ方を突き詰めると同時通訳者の作業になります)
う〜ん。まだ舌足らずですね。後でもう1回ここを詳しく説明します。

最後のCくんは、こうした「日本語の訳例」を全く作らないタイプです。
苦手な人には「このCくんタイプの得意な人」の想像が全くつかないと思います。「え〜日本語の訳例を作らないでどうやって意味を理解しているの?」と莫大に疑問に感じると思います。

Cくんタイプは、「かつてはAくんタイプかBくんタイプであった」と推測されます。ですが、そこを飛び越えてしまったのです。実はなんと「英語を英語としてとらえてしまっている」のです。この意味が分かりますか? 英語で概念を理解してしまっているのです。まるで英語を話せる人のように。(ちなみにこういうCくんタイプのお友達は「英英辞典」です。英語の概念を英語で覚えています)

Cくんはわざわざ日本語の訳出なんか頭でも考えません。英語をしゃべる人は英語で考えるでしょう? それと同じように「英文を英語でとらえている」んです。(ここの意味は分かりますかねえ〜ちょっと心配です。上手い言い回しがあったら教えてください。m(_
_)m) これができるのなら、やはり成績がずば抜けていいことになるでしょう。

以上が「英語が得意な人の英文の捕らえ方の分類」でした。いかがでしたでしょうか?
次回からは一応「英語の得意な人はAくんタイプ(英語を見ると意訳例を考える)」として説明を続けます。よろしくお願いします。

次回の更新は金曜日ですがいつもの文法授業です。この話の続きは日曜日に更新します。

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