苦手なりの受験英語(アルク版)

英語嫌いのホントのワケ(11)

※1つ大事なお知らせです。私のサイト「本気で嫌いな英語を何とかする方法」はURLが変わりました
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では前回の続きです。

(5) The people who would never point to a customer at a counter and remark to friend that the man is wearing a smart tie behave quite differently with famous faces.

今回の主人公は、こうした難しい英文でも正しい訳例がちゃんと作れる3の人」です。
これを例えば⇒「カウンターにいる客を指し示し、友人にあの男性はステキなネクタイをしていると感想を決して言わない人々は、有名人(の顔)に対しては全く別の態度を取る」といった、正しい訳例を作れる人です。

実はこのには概ね2種類います。いわば「3−1」の人と「3−2」の人がいます。

3−1…「文法知識を踏まえなくても、意味をちゃんと読み取った人」
3−2…「文法知識を踏まえて、意味をちゃんと読み取った人」

3−1から行きましょう。
このタイプは、英語のセンスが恐ろしくある人です。語学の才能に溢れた人です。
「足の速い遅い」に似ています。
・足が速い人は「速く走れる方法を知っているから速く走れる」ワケではないのです。「最初から速かった」のです。

このタイプの人は、文章を丸ごと覚える能力に長けています。今までに(楽に)膨大な英文を記憶しています。その所為で「カン」というものを使って、読めてしまうのです。

「このタイプの人」しか普通は英語が得意になりません
・「このタイプの人」は「英語学習者はみんなこれくらいカンで意味が分かる」と思い込んでいます。つまり、1や2や3−2や4のタイプの「存在」を認めません。
もう1つ大事な特徴があります・
・「このタイプの人は、文法が大嫌い」です。
文法の有用性が「さっぱり分からない」人です。

「足が速い・遅い」と同じです。
足が速い人は「速く走れる方法を知っているから速く走れた」ワケではないのです。
3−1の人は「文法を知っているから正しく読めた」ワケではないのです。
文法を知らなくても正しく読める」のです。
だから、有用性などさっぱり分からないはずです。

ここで1つ追加情報です。

の人は「3−1」の人に強烈な憧れを感じます。
の人は「文法が嫌い」です。

で、3−1の人も「文法が嫌い」です。ですが、それでも「英語が素晴しくできる」のが「3−1」です。
の人は「3−1の人」を見て、あるいは「3−1の人の意見(文法? そんなもん必要ないよ)」を聞いて、とても「心地よく」感じます。

で、の人は「3−1」の人と同じように「文法を度外視」し続けるが普通です。

ですが、の人はそれ以降、英語ができるようにならないままになります。
できるようになるのは「3−1」の人だけです。
の人は「自分は3−1」と信じたいのです。で信じたまま、ドツボにはまっていきます。

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今度は3−2の人を説明します。

3−2の人も英語が得意になります。ですが3−1に比べると多くはないでしょう。
3−2は少々複雑です。
最初からセンスが溢れる人もいれば、あまり持っていない人もいます。
ですが、3−2と3−1で大きく異なる点があります。それは
文法の説明が理解できる
という点です。

前回の私の説明を持ってきましょう。

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(5) The people who would never point to a customer at a counter and remark to friend that the man is wearing a smart tie behave quite differently with famous faces.

左から3つめのwhoは当然関係代名詞主格。この whoのの終わりを探さなければならないよね。people はどうせ文の主語だろうから、people の述語動詞になりそうなところで止まるはず。述語動詞は remark か? いやこれは and でつながってるから違う。is か? これは the man の主語だろう。behave これだね! つまり

The people (who would never point to a customer at a counter and remark to friend
[that the man is wearing a smart tie]) behave quite differently with famous faces.

主語は the people 。この述語動詞は behave。この間にある(who〜tie)は全部手前の people を修飾ているんだ。
だから↓
(who would never point to a customer at a counter and remark to friend
[that the man is wearing a smart tie])な「人々、quite differently with famous faces 「な振る舞いをする」。という意味になる。

したがって、
「カウンターにいる客を指し示し、友人にあの男性はステキなネクタイをしていると感想を決して言わない人々は、有名人(の顔)に対しては全く別の態度を取る」

になるんだ!
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の人は理解できないこの説明も、3−2の人なら理解できるはずです。

3−2のタイプの人は、元々3−1だったが、あるとき文法を(嫌々ながら)ちゃんと習ったら「意外とテストの点が良かった」などになった人がなる場合が多いです。それ以外のケースも多いですけれども。

ここまでよろしいでしょうか?

次回は、の人を説明します。
この続きは木曜日です。

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