苦手なりの受験英語(アルク版)

日本人は文法に詳しくないから英語が喋れない(6)

今回は英語の才能が高い人の視点を考えてみようと思います。

無意識に英語に慣れようとする
『例文を覚えるのが簡単に感じる』
文法は知らないが、例文は沢山覚えている

という人たちです。

彼らはなぜ文法が必要ないか...これを説明します。

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分かりやすくするために、まず最初に日本語で考えましょう。

【例題】
「ここは私(  )好きな場所です」
問題:この↑(  )に適切な日本語を入れてください。

 あなたが日本人なら普通できるはずです。
 正解は「が」か「の」です。「は」でも間違いにはしにくいでしょう(あなたはともかく、私は好きな場所、と言いたい文脈なら「は」でも正解でしょう。

 さて、この問題の答えをあなたはどうやって導きましたか?
・日本語文法の「助詞」の役割を確認し、意義や意味を確認し、それから答えを出したでしょうか?
そんな人はおそらくまずいないと思います。
つまりあなたは【勘】によって答えを導き出したのです。文法的知識なんか微塵も使っていないと思います。
では、なぜあなたは【勘】で分かったのでしょうか?
 ⇒日本語の例文を沢山覚えているからです。
自分が記憶している例文から(  )に言葉を当てはめて、違和感がないものを導き出したはずです。
違いますか?

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さて、今度は英語です。

【例題】
 This is the place (  )I like.
問題:この(  )に適切なthat以外の英単語を必ず入れよ!

 もしあなたが、英米人なら普通できるはずです。
 正解は「which」です。(whereは間違いです)

 さて、この問題の答えを英米人はどうやって導きだしたのでしょうか?
 英文法の関係詞の役割を確認し、意義や意味を確認し、それから答えを出したでしょうか?
そんな英米人はおそらくまずいないと思います。
つまり英米人は【勘】によって答えを導き出すのです。文法的知識なんか微塵も使わないと思います。
では、なぜ英米人は【勘】で分かるのでしょうか?
 ⇒英語の例文を沢山覚えているからです。
自分が記憶している例文から(  )に言葉を当てはめて、違和感がないものを導き出したはずです。

(なお、普通の英米人なら、which すらいれない(つまり何も入れない)のが良い、と言う人が多いと思います。でもこの問題は、「that以外の英単語を必ず入れよ!」となっているので、which しか正解にならないのです)

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ここまでよろしいですか?

ではでは!
ここに「英語例文を大量に暗記した日本人」がいると思います。文法なんか良く知らないw
彼もしくは彼女が↓この問題を解くとします。

 This is the place (  )I like.
問題:この(  )に適切なthat以外の英単語を必ず入れよ!

彼もしくは彼女はこの問題をどうやって解くと思いますか? 英米人と同じやり方で解くはずです。つまり【】で解くわけです。
ちゃんと適切に英文を大量に覚えていれば、彼もしくは彼女は【勘】によって「which」と答えるはずです。
自分が記憶している例文から(  )に言葉を当てはめて、違和感がないものを導き出すはずです。

こんなふうに、例文を大量に暗記していれば「多くの文法問題は【勘】で解ける」筈です。

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ここまで読むと、一部の人は「そうか! じゃあ大量に英文を覚えればいいんだ!」と思うと思います。それはその通りです。否定しません。「大量にちゃんと覚えられれば...無問題!」
 何度も言っていますが、ここで「才能」が関わってきます。例文を簡単に覚えられない人が世の中沢山いるのです。「大量に英文を簡単に覚えられる日本人」は5%ぐらいだと思っています。逆に覚えられれば、それはそれで無問題、むしろ好ましい、とさえ思います。...あなたが英語の先生にさえならなければ!

 こういうふうに「文法をロクに知らず、例文で英語が得意になった人が英語の先生になった場合」...これが問題なのです。

ここであなたは「え〜〜どこが問題なの? できるんだからちっとも問題ないじゃないかっ!!!」と思ったかも知れません。ではそう思った人は次のことを考えて欲しいです。

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●あなたは英語の先生です。文法は良く知りませんが文法問題はちゃんと解けます。
 生徒の1人が↓こういう質問をしました。

 This is the place (  )I like.
 問題:この(  )に適切なthat以外の英単語を必ず入れよ!
 【この問題の答えが where ではなくて which なのはなぜですか?

さあ、あなたはどう答えますか?
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この話は実際にあった話です。私の経験談です。
         (↑クリックして下さい)
リンク先でも書いてありますが、当時の私の塾の先生(東大生)のお返事は

「ん? 分からないのか? え〜とねえ、あれ? どうして which なんだろう? う〜ん、、だってそう言うじゃん。 こういう感じのときは where じゃなくて which なんだよ。分かるよねえ?」

でした。

は「分かるかああああああああああああ!!!!」と心の中で叫んでいました。

この疑念が解決されたのは浪人になってからでした。どうやって疑念が解決されたか、と言えば「文法を習得したから」です。
でも実は、これをちゃんと理解するには大変だったのです。ものすごく難しい&間違いやすい文法知識が必要だったのです。
ここから先で数回に分けて関係詞を説明しています。これらの全てが分からないと【この問題の答えが whichになる理由 】が分からないのです。逆に分かれば納得が行きます。当時は分からず苦しんだ私でも今は分かります。今はこの手の関係詞の問題は得意で、さくさく解けます

 ただ「例文派」はこういう知識(例えばこういう関係詞の細かい知識)を嫌います。沢山文法用語は出てくるは、例外はあるはで、大変なのです。なので彼、彼女らは「まだるっこしいだけ」としか思いません。彼・彼女らは「何でそんな【アカデミックなこと(文法のこと)】をやってるんだ? 例文を覚えて【勘】で解いたほうが早いじゃねーーーか〜〜〜。お前はア○かああwwww大笑いだ!」と普通感じるらしいのです。

彼・彼女らは、
私のように例文を覚えるほうが難しい人もいる...と思ってくれない
のです。
しかし、(そして、かな?)
・例に挙げたような問題を彼、彼女らに質問すると、
 彼、彼女らは「whereではなく which なのは【勘】で分かる」とおっしゃる
のです。

 「それのどこが説明なんだ!!!?

  そんなんで分かるかああああああっ!!!!!!!

今週の金曜日はいつもの文法動画です。文法動画放送は今週はありますが、来週と再来週は続けてお休みです。
来週の月曜日は臨時で雑談になります。
再来週の月曜日も臨時でお休み。この話の続きは来年1月6日(月)に行います。

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