苦手なりの受験英語(アルク版)

直訳と意訳と訳例と意味(10)

I had to walk around, lookng for a stand ashtray.
Instead of resting, I was just tiring myself.

この訳例として、ここ訳例3

スタンド灰皿を探した。
休みたいのに歩いてた。

を今日は考えてみたいと思います。

単語1つ1つを考えるとどうでしょうか?例えば
I had to walk around, lookng for a stand ashtray.
の "walk"に対応する訳はありますか?

また
Instead of resting, I was just tiring myself.
のどこにも"walk"という単語がないのに訳例3には「歩いていた」と書いてあります。

だからこの訳例3はなんか変かな?という見方もあると思います。

ただ全体を通してみると
I had to walk around, lookng for a stand ashtray.
Instead of resting, I was just tiring myself.

が言わんとしていることは
「スタンド灰皿を探した。
休みたいのに歩いてた。」

ということに相違ないと思いませんか?

だからこれは「訳例」ではなく「意味」として私は考えています。

ただし、これが立派な「訳例」の1つとして通用するケースがあります。例えば「映像翻訳」の場合です。映画や何かの字幕などがそれに当たります。字幕の場合、字数制限があります。音声とあわせるため、長い和訳例は書けないのです。その際は「スタンド灰皿を探した。休みたいのに歩いてた」であればどうでしょう?短く簡潔に表現していないでしょうか?つまり、受験英語ではなく「翻訳」の場合、訳例3がむしろ好ましい場合があるのです。

ただ受験英語の場合は(特殊なケースを除いては)、このような訳例3は許されないと思います。
ただ「こうした訳例をする場合もあるのだ」ということは知っておいても良いと思います。

次回(土曜日)はいよいよBくんの読み方の考察に入りましょう。長くなりそうです。お覚悟くださいませ!

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