苦手なりの受験英語(アルク版)

英語が苦手な高3の学習の難しさ(4)

英語が苦手な高3の学習は難しい、というシリーズである。

5・単語を覚えていない

 英語が苦手な人は例外なく、ろくすっぽ英単語を覚えていない。びっくりするようなやさしい単語すら覚えていない。例えば
 remember
ぐらいの単語ですら「覚えていない」のである。彼らは中学の頃から単語覚えに失敗しており、まともに成功しないまま高3を迎えたのだ。そして高3で更に(先生などから)「もっとたくさん、さらにむずかしい英単語を覚えなさい」と言われるのだ。彼らはやさしい単語の記憶でさえ失敗しているのだ。さらに見覚えに乏しい英単語を覚えるなんてできるわけがない。

6・基礎がないのに応用をさせられる

 前々回前回でも書いたが、彼らは中学レベルの基礎が身についていない。なのに高3ではハイレベルの英文が並ぶ。三単現のSも知らないレベル、冠詞 a が前置詞に見える人たちが、高3レベルの超難しい英文を読まされるのだ。ピリオドが遥か先にある長い1文が山ほどある英文が、数十行、ヘタすれば、百行以上に渡って書かれている英文が教科書に載っている。彼らはこういう高3レベルの英文を読まなければならない。しかしこういう彼らでは1文だってまともに読めるわけがない。

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こんな状態だ。
にも関わらず、大学入試を受けるとすれば……まるで、泳げなくて困ってる人に「1キロ泳げ」という指示が出されているようなものだと思う。まず溺れるに決まっている。

次回からはこれらの対処法を考察する。

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 金曜日は文法放送。この続きは来週の月曜日です。

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