苦手なりの受験英語(アルク版)

thatを克服せよ!(3)

では参りましょう。最初に「thatの識別表」を書きます。
なんのことか分からないかも知れないですが、とにかくご覧ください。

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・但し書き
 ※副詞」は(25)のケース以外は「無いもの」と思って無視すること
 ※これは完璧な表ではなく例外もある。しかし概ねこれで対応できる。

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(1)まず、その文の【文頭】が、It is,あるいは It was かどうか調べる。
  It is,あるいは It wasあれば(23)へ進む。
  It is,あるいは It wasなければ(2)に進む。

(2)その that の直後に動詞(特に be動詞)があるかないか調べる。(that's などの場合の 'sbe動詞である)
  あれば(3)に進む。
  なければ(5)に進む。

(3)その that の手前に名詞があるかないか調べる。
  つまり[【名詞】that]という語順であるかどうか調べる。
  [【名詞】that]という語順であれば(3.5)に進む。
  [【名詞】that]という語順でなければ(4)に進む。

(3.5)その that の直後に動詞があるかないか調べる。
  つまり「that+動詞(〜)」のであるかどうか調べる。
  [that+動詞(〜)]あれば(14)に進む。
  [that+動詞(〜)]なければ(8)に進む。

(4)その that は「指示代名詞」の that。意味は「それ」「あれ」など。

(5)その that の直後の単語を調べる。
 ・that の直後に何もなければ(4)に進む。
 ・a, the, this, that, these, those, I, you, he. she, it, my, your, his, her,
its, some, any, または 複数名詞、または人名や固有名詞

 ↑これらどれかであれば(10)に進む。
 ・that の直後に of があれば(4)に進む。
 上記のいずれでもなければ、thatの次の単語は単純な名詞のはずである。(6)に進む。

(6)that+名詞 が「文の文頭」であるかどうか調べる。
  文頭ならば(7)に進む。
  文頭でないならば(8)に進む。

(7)その that は「指示形容詞」の that。意味は「あの〜、その〜」。

(8)それは「that+名詞+動詞(〜)」のであるかどうか調べる。
  この形あれば(9)に進む。
  この形なければ(8.5)に進む。

(8.5)それは「that+動詞(〜)」の形であるかどうか調べる。
  この形あれば(14)に進む。
  この形なければ(7)に進む。

(9)その[that+名詞]の部分だけ訳そうとする場合、「その[名詞]と訳して意味が通るかどうか調べる。
  通る場合は(7)に進む。
  通らない場合(10)に進む。

(10)that の手前の品詞を調べる。
  [前置詞+that …]だったら⇒(7)に進む。
  [他動詞+that …]だったら⇒(10.5)に進む。
  [形容詞+that …]だったら⇒(11)に進む。
  [名詞+that …]だったら⇒(12)に進む。

(10.5)that+名詞 の次に「動詞があるかどうか」を調べる。
  [that+名詞+動詞(〜)]だったら⇒(11)に進む。
  [that+名詞+動詞以外(もしくは何も単語がない)]であったら⇒(7)に進む。

(11)そのthat は接続詞の that。 「(that 以下)+こと」という意味。

(12)that 以下に 必要な[他動詞の目的語]か、[前置詞の目的語]か、[補語]のいずれかが欠けているかどうか調べる。要するに「完全な文かどうか」調べる。
  ・必要な[他動詞の目的語]か、[前置詞の目的語]か、[補語]欠けている場合、
   つまり、「完全な文ではない」場合
    ⇒(13)に進む。
  ・必要な[他動詞の目的語]か、[前置詞の目的語]か、[補語]欠けていない場合、
   つまり、「完全な文」の場合
    ⇒(15)に進む。

(13)この that は目的格か補格の関係代名詞のthat。この場合「that だけの意味」を訳出することはできない

(14)この that は主格の関係代名詞のthat。この場合「that だけの意味」を訳出することはできない

(15)[名詞】+that+SV〜] の形のはずだが、
    ↑この名詞が、me, you, him, her, もしくは、人物名かどうか調べる。
  [【me, you, him, her, もしくは、人物名】+ that+SV〜] の場合(11)に進む。
  [【me, you, him, her, もしくは、人物名】+ that+SV〜] ではない場合(16)に進む。

(16)[名詞】+that+SV〜] の形のはずだが、
  「SV〜『という名詞]という意味上手く行くかどうか確かめる。
   「SV〜『という名詞]という意味上手く行く場合(17)に進む。
   「SV〜『という名詞]という意味上手く行かない場合(18)に進む。

(17)この that は接続詞のthatだが、特別なthat で「同格のthat」と呼ばれる。意味は「という」

(18)[名詞】+that+SV〜] の形のはずだが、この名詞
  ・ズバリ、time, day, など時間に関係する意味の単語の場合(19)に進む。
  ・ズバリ、place の場合(20)に進む。
  ・ズバリ、reason の場合(21)に進む。
  ・ズバリ、way の場合(22)に進む。

(19)このthat は関係副詞のthat。whenの代用。この場合「that だけの意味」を訳出することはできない。

(20)このthat は関係副詞のthat。whereの代用。この場合「that だけの意味」を訳出することはできない。

(21)このthat は関係副詞のthat。whyの代用。この場合「that だけの意味」を訳出することはできない。

(22)このthat は関係副詞のthat。元々はhowの代用。この場合「that だけの意味」を訳出することはできない。

(23)that 以下に、必要な[主語]か、 [他動詞の目的語]かが欠けているかどうか調べる。要するに「完全な文かどうか」調べる。
  ・必要な[主語]か、[他動詞の目的語]か欠けている場合、
   つまり、「完全な文ではない」場合
    ⇒(24)に進む。
  ・必要な[主語]か、[他動詞の目的語]か欠けていない場合、
   つまり、「完全な文」の場合
    ⇒(25)に進む。

(24)it is 〜 that …, あるいは it was 〜 that … の強調構文で使われた that である。この場合「that だけの意味」を訳出することはできない。

(25)it is that …, あるいは it was that …のはずであるが、このときの「」の部分を調べる。
 「」の部分が
  ・here, yeasterday などの副詞の場合(24)へ進む。
  ・in the place などの前置詞句の場合(24)へ進む。
  ・when 〜 や if 〜 や while 〜 といった「副詞節」の場合、(24)へ進む。
  上記のいずれでも無い場合(26)に進む。

(26)この that は接続詞の that である。意味は「こと」。「 it は that 以下」と説明されるときの that。that 以下を it に代入して文全体の意味を考える。

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さあてと。上を全部丁寧に読んだ人はいないと思います。
それで良いです。これは一気に読むものではありません。

これは、あなたが that に出くわしたとき、そのthat の役割を正確に認識させるためのものです。
もしあなたが受験のころの私のように「thatでいつも頭を抱えて悩む人」であれば、この(1)〜(26)は役立つはずです。

次回からこれを1つづつ解説します。続きは木曜日です。

(↓目次はこちら)
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