前回までの確認事項
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前々回
・love の意味は ×「愛している」 〇「〜を愛している」
・× I love. (「私はを愛している」という意味になるから×)
・〇 I love Taro.「私は太郎を愛している」...これが正しい。
・I love. は「不完全な文」
・I love Taro. は「完全な文」
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前回
・walk の意味は 〇「歩く」 ×「〜を歩く」
・〇 I walked.(「私は歩いた」...で何の問題もない)
・I walked.は「完全な文」
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・love の意味は「〜を愛している」だが、
このように意味に「〜を」のような部分がある動詞を
『他動詞』
と呼ぶ。
・walk の意味は「歩く」だが、
このように意味に「〜を」のような部分が無い動詞を
『自動詞』
と呼ぶ。
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今回はこの続きです。
今回はまず英作文。
★「私はその通り(the street)を歩いた」という意味の英文を考えてください。
(案1)I walked the street.
どうでしょうか? ↑これは合っていると思いますか?
実は...不正解です。合ってそうに見えるから始末に悪いのです。じゃあどうのように間違っているでしょうか?
walk の意味はなんでしたっけ? ⇒ 〇「歩く」 ×「〜を歩く」ですよ。「〜を」という意味は付いていないのです。
では↓この意味を「無理に」作るとどうなるのか?
I walked the street.
・「私はその通り歩いた」...になります。
「私はその通りを歩いた」...にはなりません。なぜなら walk の意味は〇「歩く」 ×「〜を歩く」だからです。だからこの英文には「を」に当たる部分が存在していないのです。
今、作らなければならない意味は「私はその通り(the street)を歩いた」という【を】が付いている英文なのです。
では正解発表。
「私はその通り(the street)を歩いた」という意味の英文の1例を正しく作ると
⇒I walked on the street.
となります。なんと on が増えるのです。今回は on という【前置詞】の部分が「を」の役割を果たしてくれているのです。
(なぜ、on が使われるのか、at ではだめか、in ではだめか、などという問題は確かに存在します。この理由を簡単に説明します。この場合、「street(通り)に面するところで歩く」と認定さると、接触の意味を持つ「on」がふさわしいと考えられるためです。また今回は in でも(特にイギリス用法では)問題ありません。「street(通り)は『広い場所』」と認定され、in は『広い場所』の手前に置く【前置詞】だからです。詳しくはコメント欄をご覧ください)
今回はこれらの前置詞の区別よりも、きちっと把握して覚えて欲しい重要なことがあります。それは
・walk は自動詞
「walk(ed)の後に【前置詞】がついて、そのあとやっと the street が来る」
という事です。
まとめると
× I walked the street. (「私はその通り歩いた」という意味になるから)
〇 I walked on the street.(「私はその通りを歩いた」という意味になるから)
となります。
そ・れ・で!
〇 I walked on the street. ←こういう英文を「完全な文」と呼びます。
つまり、walk のような「自動詞」の場合の例は以下になります。
I walked. 「私は歩いた」 (完全な文)
I walked on the street.「私はその通りを歩いた」(完全な文)
どちらも「完全な文」です。
そして
I walked the street. ←これは「誤文」と呼ばれます。完全な文ではもちろんありません。
ただ、こういう英文を「不完全な文」とはあまり英語の授業では呼ばれません。確かに不完全な文ではあるのですが...
この例文に近い形で、学校の授業で「不完全な文」と呼ばれるのは
↓こういう英文です。
I walked on.
↑これを無理に意味を取れば「私はを歩いた」となるでしょう。皆様は「『を』が余計なので『誤文』だ」とは考えて下さると思います。
では何が理由で、この英文はよく「不完全な文」と呼ばれるのか?
実は
I walked on ●.
↑この部分に【単語】が欲しい。(〜を)の「〜」が無い。
それが無いから「不完全」と呼ぶ。
のです。分かりますか?
たぶん、こんがらがっていると思います。次回でこの辺まとめます。次回がまずは、最初の段階で重要になってきます。
金曜日はいつもの文法放送。この続きは来週の月曜日です。