苦手なりの受験英語(アルク版)

直訳と意訳と訳例と意味(11)

今日からしばらく、ここBくんの読み方を考察します。Bくんの読み方とは、
I had to walk around, lookng for a stand ashtray.
Instead of resting, I was just tiring myself.


私は歩き回らなければならなかった、探しながら、スタンド灰皿を。
休むことの代わりに、私はただ、疲れさせていた、自分自身を

といったような感じの訳例を作る読み方とします。

さて、この「Bくん方式」ですが、ここまでの話で出てきた3つをまず確認しましょう。

 :受験で「訳出しなさい」という問題の答えとしては不適切
 :順番を入れ替えると、正しい直訳例になる
 、英文を速く読むことにつながる

この3つです。

さて今回からまずこれ以外の特徴について書きます。

 、「スラッシュ読み」と理解される場合がある
 、区切り方にバリエーションができる
 、文法の知識がないと正しくできない
 、この形式の応用が「同時通訳の訳出法」につながる
 、なぜか区切りができてしまう場合がある

ではまず
 、「スラッシュ読み」と理解される場合がある
から。

I had to walk around, lookng for a stand ashtray.
Instead of resting, I was just tiring myself.
だったら、“例えば”こんな感じにスラッシュをいれます。

I had to walk around,/ lookng for/ a stand ashtray.
Instead of resting,/ I was just/ tiring/ myself.

スラッシュ( / )で区切ったそれぞれの部分ごとに訳例を当てはめると

私は歩き回らなければならなかった/探しながら/スタンド灰皿を。
休むことの代わりに/私はただ/疲れさせていた/自分自身を。

といったものがその1つになるでしょう。これは見事にBくんの読み方に合致します。

 、区切り方にバリエーションができる
この英文はこんな風にスラッシュを入れることもできるでしょう。

I had to walk around,/ lookng for a stand ashtray.
Instead of resting,/ I was just tiring myself.

これだと部分ごとの訳例は

私は歩き回らなければならなかった/スタンド灰皿を探しながら。
休むことの代わりに/私はただ自分自身を疲れさせていた。

となりますね。これもスラッシュの入れ方の1つです。…とまあ、スラッシュの入れ方にはバリエーションがあるわけです。今回の文は短いからなんですが、もっと長い英文であれば、ばっさばっさスラッシュが入ったり、逆に入らなかったりするでしょう。

ちなみに参考までにこちらをどうぞ。「スペースアルク:英語」のヒアリングマラソンの紹介ページの一部です。スラッシュがわざわざ最初から入っています。
訳例をみると、スラッシュごとになっています。まさにBくん式の読み方ですね。

さて、ここで考えて欲しいことがあります。
「いったいどこにスラッシュを入れれば良いの?」
「闇雲に入れて良い」…わけはないですね。このあたりを次回書きます。続きは月曜日です。

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